2013 Fiscal Year Annual Research Report
脂質系検査値の世代間差が及ぼす住民の健康リスクへの影響と保健指導のあり方の検討
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24890211
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Research Institution | Ehime Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
入野 了士 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (70634418)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 脂質系検査値 / 世代間差 / 健康リスク / 保健指導 |
Research Abstract |
本研究の目的は、脂質系検査値に世代間差があることに着目し、これらの世代間差と虚血性心疾患・脳卒中患者数との相関から住民の健康リスクへの影響を検証し、脂質系検査値と生活習慣変化との関連性を考慮した保健指導のあり方について検討するものである。 対象を1920~1969年に出生した男女、出生世代を5年間隔10世代に設定し、患者調査結果及び人口動態調査結果を基に生活習慣変化の世代間差を踏まえた脂質異常症患者数、虚血性心疾患および脳卒中患者・死亡者数の経年推移を算出した。これらの経年推移を比較し、出生世代別に相関係数を検出した。検出された相関係数については、先行研究によって報告されている血清総コレステロール値と虚血性心疾患および脳卒中発症の相対危険度を参考に、脂質系検査値の世代間差が及ぼす住民の健康リスクへの影響について妥当性を検証した。脂質系検査値の世代間差と虚血性心疾患及び脳卒中の死亡者数について相関は認められなかったが、患者数については相関が認められた。次に、A県の約20年間の健診データを用いて、出生世代別の脂質系検査値推移と喫煙状況、食生活の変化等の変化の関連性を検証したところ、世代が若くなるにつれて、喫煙率は低下する一方で、脂質の摂取量と頻度が増加しており、脂質系検査値に世代間差が生じる要因となっていた。このことから、若い世代は虚血性心疾患及び脳卒中のリスクが高く、保健指導を行う際の対象者抽出の重点項目として十分考慮する必要性が示唆された。 本研究結果については、今年度中に学会発表を行った後、論文化を予定している。また、本研究で用いた長期健診データを分析した際に一部データにゆらぎが生じていたことから、長期健診データ分析の際の留意点を整理する必要があり、日本公衆衛生学会等にて報告し、フロア等から意見を聴取し、本研究の分析に反映した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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