2012 Fiscal Year Annual Research Report
通院しながら生活するがん患者の「調整力」尺度の開発
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24890212
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
廣川 恵子 高知県立大学, 看護学部, 講師 (50446069)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 通院 / がん患者 / 調整力 / 尺度 |
Research Abstract |
平成24年度:「通院しながら生活するがん患者の調整力質問紙(暫定版)」の作成 「通院しながら生活するがん患者の調整力質問紙(暫定版)」の作成を8つのプロセスで進めた。1調整力の構成要素と関連因子の抽出:通院しながら生活しているがん患者13名に対して質的帰納的アプローチによる因子探索型研究方法を用いて、調整力の構成要素と関連因子を抽出した。分析の結果、通院しながら生活するがん患者の調整力の構成要素として、【考案する力】、【実行する力】、【評価する力】、【拠り所をつかむ力】、【方向性を変える力】、【対処方法を拡大する力】の6つが抽出された。2アイテムプールの作成:1のインタビューで得られたデータから、調整力の構成要素ごとにアイテムプールを作成した。曖昧な表現や代名詞の使用を避け、一文で単一の内容を示すよう検討し、6つの構成要素から、合計83アイテムを作成した。3尺度様式の検討:回答の選択肢を「非常によく当てはまる」から「全く当てはまらない」の5段階とした。4基準関連妥当性を確認するための尺度の検討:外的基準として、がん患者の対処を測定する尺度MAC日本語版およびQOLを測定する尺度FACT-G日本語版を用いることとした。5エキスパートによる内容関連妥当性の検討:がん看護専門看護師6名、修士号を有しがん看護に携わっている大学教員5名の計11名を対象者とした。調整力の構成要素、定義、質問項目が通院しながら生活するがん患者の調整力を適切に反映しているか、MAC、FACT-Gが通院しながら生活するがん患者の対処、QOLを測定する尺度として妥当であるかを検討した。回答率を一致率(%)として算出し、80%以上を数的基準として分析を行って67項目とした。6通院しながら生活するがん患者による表面妥当性、使いやすさの検討と質問紙の修正:平成25年3月末を締め切りとして、質問紙への回答を依頼した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度に計画をしていた内容すべてを達成することはできなかった。しかし、次のプロセスの準備を同時に進めており、現在実施中の通院しながら生活するがん患者による表面妥当性、使いやすさの検討と質問紙の修正ができ次第、パイロットスタディが実施できる。
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Strategy for Future Research Activity |
質問紙の修正および印刷等準備と研究協力施設との調整、データ収集とデータ入力などを同時進行とし、研究が滞ることなく進むようにする。平成24年度は研究対象者確保に時間を要したため、平成25年度に実施するパイロットスタディと平成25年度計画1「通院しながら生活するがん患者の調整力質問紙(暫定版)」の研究協力施設の調整を早期から始める。
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