2012 Fiscal Year Annual Research Report
新生児糖尿病の中枢神経症状およびKATPチャネルの中枢機能の解明と新規治療基盤
Project/Area Number |
24890218
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
下村 健寿 自治医科大学, 医学部, 講師 (90636226)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | KATPチャネル / 新生児糖尿病 / DEND症候群 |
Research Abstract |
重症新生児糖尿病であるDEND症候群を引き起こすKir6.2(KCNJ11)におけるR50P変異にもとづいてトランスジェニックマウス作成を開始した。 具体的にはまずR50P変異を含むcDNAを作成した。これに基づき、flox-stop cassette (Pgk/gb2Neo含む)の下流に、 Kcnj11-R50P-IRES- tdTomato-WRPE-pAをつないで入れる形でkcnj11-knock inマウス作成を開始した。 マウス完成までの間は野生型のマウスを用い薬理学的にDEND症候群の状態を再現し(KATPチャネル開口剤のdiazoxideを用いた)、各種マウスの状態、変化などの予備的実験を行い、トランスジェニックマウス完成後に速やかに目的の研究が開始されるよう必要な予備的データを多数得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
トランスジェニックマウスの作成にあたりcDNAの作成からknock inの具体的な計画立案はスムーズに進み、マウスの作成に着手することが出来た。 また、マウス完成前に薬理学的にトランスジェニックマウスの発症するであろう表現型を再現して多くの知見を得る事ができた。これによりトランスジェニック完成後に速やかに成果をあげるための予備データが多数得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
トランスジェニックマウス完成とともにDEND症候群の各種症状の研究・解析を開始する。 具体的にはCreloxP法に基づき脳神経特異的にR50P遺伝子を発現したマウスを用いる。このマウスをNesCre-ERマウスをかけ合わせることでKATPチャネルが脳において果たしている役割を明らかにし、さらにDEND症候群の治療方法についての研究を行う。 この際に導入型ではない(ERのない)NesCreマウスとかけあわせた脳特異的R50P発現マウスも作成して脳の発生においてKATPチャネルが果たしている役割についての検討を行う。 さらに電気生理学的手法を用いてKATPチャネルのATP感受性に関する検討をR50Pトランスジェニックマウスの脳を用いて行う。
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