2012 Fiscal Year Annual Research Report
メチル化異常による先天奇形症候群における5-ヒドロキシメチルシトシンの役割の解明
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24890229
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山澤 一樹 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (10338113)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | エピジェネティクス / メチル化 / 先天異常 / ゲノムインプリンティング |
Research Abstract |
近年、ゲノムDNA中に発見された5-ヒドロキシメチルシトシン(5-hydroxymethyl C: 5hmC)は、5-メチルシトシン(5-methyl C: 5mC)の酸化産物であり、DNA脱メチル化機構の一翼を担っていることから、「第6のDNA塩基」として注目されている。しかしながら、ヒトメチル化異常疾患において、5hmCの解析は現在まで全くなされていない。メチル化異常によるヒト先天奇形症候群症例を集積し、原因となっているインプリンティング調節領域のメチル化異常において5hmCがどのように関与しているかを解明することが本研究の目的である。 低メチル化または高メチル化のエピ変異に起因するゲノムインプリンティング異常関連疾患約300症例の末梢血からDNAを抽出し、5mCおよび5hmC特異的抗体を用いた免疫沈降法を行った。沈降サンプルに対し各インプリンティング調節領域 (ICR) にプライマーを設定し、定量PCRを用いてICRごとに5mCおよび5hmCのアレル別の分布を調べた。最初に免疫沈降法の条件検討を綿密に行い、5mCと5hmCの交差反応を最小限に最適化した。現在解析が進行中であるが、これまでの解析の結果、ICRにおいては5mCと5hmCは同アレルに存在することが判明した。この結果は、5hmCが脱メチル化と関連し、特に低メチル化のエピ変異において何らかの役割を果たす可能性を示唆する。別の手法(酸化バイサルファイト法)による解析の準備も同時に進めており、ゲノムインプリンティングと5mC/5hmCの挙動の関連が解明されることが今後期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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