2013 Fiscal Year Annual Research Report
MPCを用いた安定的な抗菌性義歯床表面の獲得へ向けた基礎的研究
Project/Area Number |
24890238
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
高橋 那奈 昭和大学, 歯学部, 助教 (80635061)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 歯学 |
Research Abstract |
申請者らは、理想的な生体適合性をもち、タンパク質や細胞との相互作用が極めて弱く電気的にも中性であるため、人工血管内皮や人工関節へのコーティング材、コンタクトレンズの成分として広く実用化されている2-methacryloyloxyehtyl phosphorylcholine (MPC) に注目し、これをアクリリックレジン義歯床にコーティングすることにより歯科関連細菌によるバイオフィルム形成の抑制効果(抗菌効果)を発揮させることに成功した。またさらに、試料片表面上でMPCモノマーをポリマーへ重合し、直接表面と結合させるグラフト重合法を用いることでコーティングの耐久性を向上することにも成功した。本申請では、より効率的で安定的なコーティング法を模索し、その効果を検証することが目的であった。 グラフト重合によるMPCコーティングを成功させるためには重合を阻害する酸素を確実に遮断すること、重合を促進させるために熱を加えること、そして紫外線を全体に均一に照射することなどが必要である。それらをすべてクリアするべく、共同研究者らと検討を重ねたが、多くの専用の器材などが必要とある可能性があり、またそれらを用意しても実際の臨床の場での使用を考えると現実的ではないことが考えられた。 そこで、グラフト重合よりも簡便である程度強固なコーティング法がないかを検討した。その結果、MPCモノマーと2-HEMAを混合したもの、MPCモノマーとn-ブチルメタクリレートを共重合したPMBPAzなどが候補としてあがり、これまでに予備的な実験を行ってきた。2-HEMAを用いたコーティングについては重合時の酸素の影響やコーティング面の親水性が極端に高いことなどが問題点となり現在解決策を検討中である。PMBPAzは操作性の良さに加え、細菌などの付着抑制能なども優れているが口腔内の様々な刺激に耐えうるかどうかが問題点となっており、これも現在検討を重ねており、今後それらの結果が出てくるものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)