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2012 Fiscal Year Annual Research Report

新たな重力負荷依存的な骨格筋の特性制御メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 24890301
Research InstitutionJapan Aerospace Exploration Agency

Principal Investigator

大平 宇志  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 有人宇宙ミッション本部, 宇宙航空研究員 (40633532)

Project Period (FY) 2012-08-31 – 2014-03-31
Keywords骨格筋 / タンパク質発現調節
Research Abstract

骨格筋の特性は、それを構成する筋線維の体積や発現するミオシン重鎖のタイプ(速筋型、遅筋型、速筋+遅筋型)等によって大きく異なる。また、筋線維の特性は、その電気的活動パターンやメカニカルストレスと密接に関係しており、これらの変化は筋線維に形態および機能的特性に変化を生じさせると言われている。
これまでヒトやげっ歯類等を用いた実験では、微小重力環境下において特に抗重力筋を構成する筋線維に萎縮や速筋化(新たな速筋型ミオシン重鎖の発現)が誘発されることが報告されている。しかしこの時、抗重力筋内の筋線維に一様に特性変化が誘発されるのではなく、萎縮の程度は同じものの、速筋化が誘発される筋線維と誘発されない(非速筋化)筋線維が混在している。この違いが生じる原因・意味は明らかにされていないため、本研究では、両筋線維におけるミオシン重鎖発現調節の異なるメカニズムを解明することを目的とし、下記の実験を行った。
10週齢のラットを14日間後肢懸垂飼育(不活動モデル)し、長内転筋に萎縮と速筋化を誘発させた。右脚より摘出した筋からは凍結横断切片を作成し、ラミニンおよびミオシン重鎖(速筋型、遅筋型)について免疫組織化学染色を行い、同週齢コントロール群と比較し、萎縮および速筋化の程度を確認した。また、左脚より摘出した筋からは単一筋線維を採取し、RNA抽出用試薬(ISOGEN)を用いて、一連の操作でRNAおよびタンパク質を順番に抽出した。そして、各筋線維における各ミオシン重鎖の遺伝子およびタンパク質レベルでの発現量についてリアルタイムPCR法およびSDS-PAGE法を用いた解析を行った。本解析を次年度も継続して行い、これまで骨格筋全体で観察されてきた速筋化の現象を単一筋線維において観察することで、新たなミオシン重鎖発現調節メカニズムの発見につながる重要な知見を得られる可能性がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

骨格筋の凍結横断切片の免疫組織化学的手法を用いた解析は、順調に進展している。
単離した単一筋線維からRNAおよびタンパク質を抽出・解析する手法も確立し、年度内にミオシン重鎖の発現量解析をスタートさせることができた。

Strategy for Future Research Activity

骨格筋の凍結連続横断切片を作成し、免疫組織化学的手法を用い、筋線維の形態および発現量に差が確認されたタンパク質の局在等について解析を行う。
骨格筋より単離した単一筋線維は、切り分けずにRNA抽出用試薬(ISOGEN)を用いて、一連の操作でRNAおよびタンパク質を順番に抽出し、それぞれリアルタイムPCR法およびウェスタンブロッティング法を用いた解析を行う。ウェスタンブロッティング解析の結果をもとに速筋化筋線維と非速筋化筋線維に分け、マイクロアレイ法および二次元電気泳動法を用いて、それぞれの筋線維において発現量に差のある遺伝子およびタンパク質を網羅的に解析する。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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