2024 Fiscal Year Research-status Report
ADARによるヒト薬物代謝酵素の発現制御が医薬品体内動態に及ぼす影響
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24K02192
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| Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中島 美紀 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 教授 (70266162)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Keywords | RNA編集 / 転写後調節 / 薬物代謝 / 薬物動態 |
| Outline of Annual Research Achievements |
薬物代謝酵素の発現量における個人内変動や個人差は、医薬品による薬効や毒性発現を左右する大きな要因となる。これまでの研究で、A-to-I RNA編集を担う酵素であるADARによって、主な薬物代謝酵素であるシトクロムP450が転写後調節を受けていることを明らかにしてきた。また、ヒト肝臓中のADAR発現量に200倍以上の大きな個人差が認められることも明らかにしている。そのため、ADARの発現量の個人差やADAR活性に影響を及ぼす要因の解明が、薬物動態および薬物応答性の理解につながる可能性が考えられる。 ADARの発現量を変化させ得る内因性および外因性化合物を見出すことを目的として、ADAR遺伝子の5'-上流領域を組み込んだルシフェラーゼプラスミドを構築し、その転写活性を評価する評価系を構築した。薬物代謝酵素の発現を誘導することで知られるPXR, CARおよびAhRなどの核内受容体や転写因子を活性化する代表的な化合物を処置し、ADARの転写活性への影響を評価した。また、FDA承認薬ライブラリーも用いた評価も行った。 さらに、最近の報告で、表面プラスモン共鳴等により、ADARに結合することが示された2つの化合物を対象に、それらがADAR酵素活性を阻害する可能性をin cellulo実験により検証した。MCF-7細胞にそれらの化合物を処置し、我々の検討でA-to-I RNA編集を受けることを明らかにしているジヒドロ葉酸還元酵素 mRNAの3'-非翻訳領域をダイレクトシークエンス解析してA-to-I RNA編集活性を評価したところ、どちらも編集活性に影響を与えなかった。また、分子ドッキング解析ならびに高速原子間力顕微鏡解析により、ADARのダイマー化ならびに基質RNA認識の分子動態を明らかにし、セルライゼート中のADARを検出するための安価で高感度な新規バイオセンサーも開発した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RNA編集を担う酵素であるADARの発現量や酵素活性に影響を及ぼす要因の解明を進めている。また、近年、医薬品代謝に対する寄与が増加してきているnon-P450酵素の発現量に及ぼすADARの影響についても解析を進めている。
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| Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究で、主な薬物代謝酵素であるシトクロムP450が転写後調節を受けていることを明らかにしてきた。近年では、医薬品代謝に対して、シトクロムP450以外の酵素(non-P450酵素)の寄与が増加してきていることから、それらの酵素に関する解明が求められている。 代表的なnon-P450酵素であるグルクロン酸転移酵素や還元酵素等について、ADARによる発現制御を受けることを明らかにしつつあるものの、その分子メカニズムの詳細について解明に至っていないことから、今後、そのメカニズムの解明を進める。
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