2024 Fiscal Year Research-status Report
Brain Morphology Regulation by Macrocephalic Disease-Related Signaling
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24K02392
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| Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
塩浜 直 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任教授 (10737034)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌谷 洋一郎 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (00720880)
横田 元 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (20649280)
松本 浩史 千葉大学, 医学部附属病院, 主任診療放射線技師 (60745230)
山本 緑 千葉大学, 予防医学センター, 講師 (90597121)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Keywords | 脳MRI定量解析 / 巨脳症 / PI3K/AKT/mTOR経路 |
| Outline of Annual Research Achievements |
細胞増殖シグナル経路の構成遺伝子の病的変異は、脳特異的に高度に肥大を認め、巨脳症性疾患と総称される。その一方で、同遺伝子群が、健常者の脳の大きさにおける個人差の形成にも寄与するのかは解明されていない。本研究では、健常小児における遺伝子多型と脳形態の相関を明らかにすることを目的として、出生コホート研究の健常小児を対象に、脳MRI定量解析(解剖学的構造解析と連合線維解析)、胎生期からの疫学情報の収集、日本人多型解析に特化したアレイを用いて遺伝子多型解析を行う。脳形態の交絡因子となる遺伝子多型やポリジェニックスコアが同定することは、MRI定量解析を用いた疾患脳研究における精度の向上につながると考えている。 本年度は、環境省の主催する出生コホート研究(エコチル調査)千葉ユニットの8―12歳の健常小児186例において撮影した脳MRIの定量解析を行った。解析可能なMRIが撮像不能だった症例や、形態異常の症例を除き、160例を対象として、解剖学的構造MRIと拡散強調MRIを用いて、解剖学的脳局所体積と白質線維体積を算出した。解剖学的脳局所体積の解析プログラムとしてCIVET、白質線維体積の解析プログラムとしては、MRTrix3とTractSegを用いた。計画時に想定した通り、解析した年齢層では脳容量の年齢変動は限定的で、遺伝型毎の比較が可能と考えた。本研究において、脳形態変化に関連すると判断された遺伝子多型については、神経細胞レベルでも裏付ける必要があり、蛍光顕微鏡による評価系の立ち上げも開始した。さらに、小児期の環境因子による脳形態調整研究への展開も可能なように、凍結ずみの血漿サンプルを用いてレプチン濃度、脂質プロファイリング解析を開始した。副次的な業績として、低出生体重児やレット症候群の脳形態上の特徴について報告した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和6年度(初年度)は、健常小児160例の脳MRIの解剖学的構造MRIと拡散強調MRIを用いて、解剖学的脳局所体積と白質線維体積を算出した。解剖学的脳局所体積についはCIVETのプログラム、白質線維体積については、MRTrix3とTractSegのプラグラムを用いて定量解析を行った。各項目についての性別毎に年齢と測定値の散布図を作成して、8-12歳における経年変化が比較的すくないことを再確認した。Japanese screening arrayを用いて、網羅的な遺伝子多型を完了した。引き続き巨脳症性疾患に関連する14遺伝子、すなわちPI3K/AKT経路遺伝子(PIK3CA、PIK3R2、AKT1/2/3、TSC1/2、PTEN、MTOR)、ヘッジホッグ経路遺伝子(SHH、PTCH1、SMO、SUFU、GLI1)のエクソン領域やプロモーター領域の多型解析をGenome studioのソフトを用いて試みたが、想定していたよりも習得に時間がかかり、本年度に完了することはできなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
令和7年度(2年目)は、補足的な研究内容である環境因子による脳形態解析を先行して進めながら、遺伝子多型解析の手法の習得に努める。巨脳症性疾患の関連遺伝子の多型解析を通して、脳形態への影響が大きい遺伝子多型を明らかにする。また、蛍光顕微鏡を用いた神経細胞観察の評価法について検討する。 さらに、令和8年度(3年目)で、候補遺伝子については成人領域の大規模データバンクでも同様の傾向がみられるか再検討する。神経形態の評価法について検討を進め、遺伝子多型と神経細胞レベルでの形態差を解明できないか今後の研究への展開を目指す。既にMRI画像、遺伝子多型データ、コホート情報、体格データは既に集積されているため、新たな追加撮影をせずに解析を進めることが可能である。
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| Causes of Carryover |
学外研究分担者が購入予定だった遺伝子解析用のPCの購入を次年度に先送りしたため。R7年度の購入を予定している。
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