2024 Fiscal Year Research-status Report
資源確保戦略でのEBPM実現に向けた資源リスク評価手法の開発
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24K03154
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| Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
畑山 博樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (30612733)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横井 崚佑 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (80849894)
尾下 優子 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 特任講師 (50709227)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Keywords | 供給リスク / 経済重要性 / 金属資源 / クリティカリティ / 階層分析 / 産業連関分析 |
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、金属資源の確保戦略におけるEBPMの実現に向けて、科学的合理性と簡便性を具備した資源リスク評価手法を開発することを目指すものである。課題期間の前半では金属資源の供給リスクと経済重要性の評価モデルの構築を研究課題として設定しており、本年度はそれぞれ以下のような成果が得られた。 【供給リスク評価モデルの構築】金属資源のクリティカリティ評価やエネルギー資源のリスク評価の事例を分析し、供給リスクの評価基準項目の選定を進めた。この中で、従来評価で扱われていないが重大なリスク要因として認識されている自然災害、事故、ストライキを対象に、障害の発生頻度に基づいたリスク指標を開発した。そして、災害データベースの利用や過去に発生した障害事例のメタ分析により、93の資源国のリスクを算定した。この結果を従来評価で考慮されているガバナンスや投資魅力度といったリスク要素と比較し、国別傾向の類似点と相違点を明らかにすることができた。 【経済重要性評価モデルの構築】金属資源の経済重要性の評価手法として、産業連関分析のレオンチェフ逆行列を用いた、各資源の直接間接的な投入金額により各産業の付加価値を配分する手法を開発した。また、直接間接的な材料自給率、直接間接自給率の計算方法を提案し、各金属の潜在的なリスク算定をおこなった。そして、5種の金属区分(銑鉄、銅、鉛・亜鉛、アルミニウム、その他非鉄金属)を対象に、サプライチェーン上の上流創出付加価値額、下流貢献付加価値額をそれぞれ分析した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
供給リスク評価モデルの構築では、金属資源サプライチェーンにおける自然災害等のリスクを客観的データに基づいて国ごとに算定することができた。この結果を供給リスクの階層分析に取り込むことで、広範なリスク要因を考慮した評価モデルの構築へと展開できる。また、経済重要性評価モデルの構築では、産業に投入される各資源の貢献度を計算する手法を開発し、各金属がバリューチェーンで創出する付加価値額を算定した。従来のクリティカリティ評価では、金属間の貢献度の違いを無視した経済重要性の評価となっており、本成果は大きな手法的発展と言える。以上から、両課題とも研究計画に沿っておおむね順調に進展していると判断できる。
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| Strategy for Future Research Activity |
供給リスクの階層分析の構造を設計し、評価基準項目についてのアンケート調査を通してリスク要素間の相対的重要度を決定する。また、経済重要性評価の取り組みとして、金属投入の変化を入力、GDPの変化を出力として評価可能なモデルを機械学習によって構築するために、入出力のデータセット作成してモデル化を試行する。
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| Causes of Carryover |
予算の一部を機械学習に向けたデータ収集とデータセット作成の経費に見込んでいたが、作業の大部分を次年度に実施することとなったため、次年度に使用することとした。
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