2024 Fiscal Year Research-status Report
Research on population theory in the history of modern Japanese thought
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24K03435
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| Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
猪原 透 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 特別研究員(RPD) (70795963)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Keywords | 人口思想 / 大正時代 / 経済学史 / 大西猪之介 / 福田徳三 |
| Outline of Annual Research Achievements |
2024年度は大きく三つの成果をあげた。第一の成果は、明治維新から明治20年ごろまでの明治前期を対象とした日本の人口思想史の分析である。明六社の知識人(福沢諭吉、加藤弘之ら)の人口認識から経済学書の翻訳にみられる人口論まで、従来の人口思想史研究では手薄であったこの時期の人口思想を網羅的に集め、検討を行った。その成果として、論文「近代日本における西洋人口論の導入過程――明治維新から明治一〇年代まで」を執筆し、現在学術誌への掲載に向けた修正作業を行っている。 第二の成果は、大正期の経済学における人口論の分析である。この時期に広範な知名度を誇った福田徳三と大西猪之介という二人の経済学者を取り上げ、彼らの人口論の共通点・相違点と、それが彼らの経済学説とどのようにリンクしているのかを分析した。以上の成果は日本思想史学会2024年度大会で報告したが、活字化は現在のところ未着手である。 第三の成果は、明治20年代から30年代までの人口思想、とくに当時の移民論や帝国主義論との関りが密接な人口論の分析である。これについては現在のところ公刊された成果はないが、国会図書館を中心に資料収集を複数回行っており、論文の執筆に向けた準備はほぼ完了している。 以上の成果を含む単著の執筆についても鋭意進めている。出版社との打ち合わせを進めており、全体の構想を立てつつ資料収集を行うことが本年度の主たる課題であったため、刊行された成果はやや少なくなっている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2024年度は明治前期の人口思想史の研究を進めたが、この時期の資料には入手が困難であったり解読が困難であったりするものが少なくないため、分析を進めるための前段階で想定以上の労力を要した。 また、来年度以降の単著の執筆作業を円滑に進めるため、2024年度は幅広い年代の資料を収集することを課題としていたため、2024年度のうちに刊行された成果は少数にとどまった。
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| Strategy for Future Research Activity |
資料収集については2024年度のうちにかなりの程度進めることができたため、今後はその整理と分析、成果発表に向けた作業に集中することができる。したがって今後は2024年度よりもスムーズに研究が進むと予想されるが、加えて以下の2点を行うことで、さらに研究を加速させていきたい。 第一に、研究会・学会報告の回数を増やすこと。2024年度は学会報告の数が2件にとどまったが、今後はより多くの報告と批判を受ける機会をもつようにしたい。 第二に、学生アルバイトの雇用。本研究を遂行するうえでは幅広い分野や年代の資料を収集することが不可欠である。これを学生アルバイトの雇用によって加速させたい。
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| Causes of Carryover |
本研究では福沢諭吉、加藤弘之、徳富蘇峰などの著作と各氏に関する研究書、および人口思想史関係の文献を購入する必要がある。このうち近年の研究書については購入を行ったが、戦前の書籍や、古書店での購入を予定していたものの一部については国会図書館のデジタルコレクションが充実したことで購入を見送ったため、使用額が小さくなった。また、予定していた学会報告や資料調査のうち、家庭の事情により行えなくなったものがあった。そのため旅費も計画より使用額が小さくなった。 だが、本年度は既に東京や島根などでの研究会に参加することが決まっており、そちらで旅費を多く使用することになる。また、本年度は学生アルバイトの雇用も行い、作業を加速させていきたいと考えているので、そちらでも昨年度より多くの経費を使用することになる。
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