2024 Fiscal Year Research-status Report
トビイロウンカ抵抗性遺伝子における認識特異性の人為的改変に向けた遺伝学的解析
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24K08923
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| Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
高橋 章 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, グループ長補佐 (20414914)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 泰盛 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (90370668)
松本 由記子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (80414944)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Keywords | トビイロウンカ / 抵抗性遺伝子 / イネ |
| Outline of Annual Research Achievements |
イネが持つトビイロウンカに対する抵抗性遺伝子”BPH1”遺伝子座には、4つの対立遺伝子(BPH1、BPH2、BPH7、BPH9)が報告されており、これらにコードされるタンパク質は、いずれも典型的なNLR型Rタンパク質の構造を有し、互いに非常に高い相同性を示す。にもかかわらず、これらの対立遺伝子を有するイネは、それぞれ異なるトビイロウンカのバイオタイプに対して抵抗性を示すことから、これらの遺伝子間に存在するわずか数%の多型が、バイオタイプ認識の特異性を決定する上で重要な役割を果たしていると考えられる。 これらのタンパク質間での多型はLRRドメインに集中していたことから、認識特異性を決定づけるアミノ酸配列(機能性多型;FNP)を特定するために、LRRドメインのアミノ酸配列に基づき、既存のLRRドメインの立体構造を参考に構造予測を行った。その結果、LRRドメイン内に、外側に位置し外来タンパク質と相互作用する可能性が高い領域が4か所(T1~T4)推定された。これらの領域について4つの対立遺伝子間で比較を行ったところ、“T1”および“T3”の2領域において、すべてのタンパク質間で多型が認められた。そこで、この“T1”および“T3”領域が認識特異性に影響を与えるかを解析するため、T1またはT3のいずれか一方、あるいは両方を置換したBPH1/BPH2キメラ遺伝子を作製し、それらを導入したイネの形質転換体を作成した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
T1またはT3のいずれか一方、あるいは両方を置換した3種類のBPH1/BPH2キメラ遺伝子のコンストラクトの作製を完了し、BPH1、BPH2、BPH7、BPH9のいずれも持たないイネ品種「日本晴」を材料として、それぞれ約50系統の形質転換体を作出した。これらの遺伝子が導入されたことを確認した系統については、各30系統を温室にて生育させている。現在、T0植物が成育中であり、T1世代の種子は6月頃までに回収予定である。
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| Strategy for Future Research Activity |
回収予定であるT1種子を用いて、異なるバイオタイプのトビイロウンカに対する抵抗性を評価する。さらに、T1およびT3とは異なる領域がバイオタイプ認識特異性の決定に関与している可能性を考慮し、LRRドメイン全体を複数の領域に分割し、それらを部分的に入れ替えたキメラBPH1/BPH2遺伝子を構築する。これらを用いて形質転換イネを作製し、同様に異なるバイオタイプのトビイロウンカに対する抵抗性を解析する予定である。
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| Causes of Carryover |
形質転換イネの作製に取り掛かるまでにやや時間を要したため、契約職員の人件費が当初予定していた額より圧縮された。R6年度後半より進めている形質転換イネの作製は、今年度継続的に進むことから契約職員の人件費に充てる予定である。
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