2024 Fiscal Year Research-status Report
Studies on evolution and transmission of a novel holospora-like bacterium infecting rainbow trout
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24K09082
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| Research Institution | Fisheries Research and Education Agency |
Principal Investigator |
高野 倫一 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(南勢), グループ長 (40533998)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 知正 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(南勢), 副部長 (20372021) [Withdrawn]
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Keywords | ニジマス / 魚病 / 細菌 / ラッシュ / Holosporales / 細胞内寄生 |
| Outline of Annual Research Achievements |
令和6年度は、実験室内でHolospora-like organism (HLO) 感染ニジマスを維持および継代できるようにした。具体的には、15℃に水温を維持した飼育タンクにHLO感染ニジマスと健康なニジマス(naiveニジマス)を同居させ、naiveニジマスにHLOが感染して特徴的な皮膚炎"ラッシュ"を生じさせるまでの期間を測定した。同居してから約70日で"ラッシュ"が発症することが分かったため、この期間内に次のnaiveニジマスを同居し始めればHLO感染魚を実験室内で維持できることが分かった。 さらに、"ラッシュ"発症魚の皮膚炎患部を外科的に切り出しHLO菌体精製を試みた。摘出した組織の摩砕液を密度勾配遠心にかけ、得られたバンドを回収したのち、定量PCRでHLOが濃縮されていることを確認した。このフラクションは令和7度以降に実施予定の、HLOゲノム配列決定に利用する。 令和7年度にはEnzyme-Linked Immunosorbent Assay (ELISA)法により、回復魚の血中にHLOに対する特異抗体が存在するかどうかを評価する計画になっていることから、"ラッシュ"から回復したニジマスの血液を採取し、計画的に次年度研究用のサンプル血清を準備した。ELISAを実施する際には、HLOゲノム配列から予測した抗原を組換えタンパク質として調製し、固相化抗原として利用する。特異抗体を検出する方法が確立できれば、HLO感染歴を調べることが可能になるため、養殖池や河川でのHLO感染歴調査や、ニジマス以外で宿主になり得る魚種の判別に利用できる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでHLO感染ニジマスを実験室内で安定的に維持することができなかったため、実験に使用する際にはニジマス養殖場に赴き、HLO感染で表れる特徴的な皮膚炎"ラッシュ"を発症した魚を選別してから組織などをサンプリングする必要があった。しかし、令和6年度中に実施した同居感染実験により、実験室内の小型水槽で"ラッシュ"発症魚を維持することができるようになったため、次年度以降の実験がより効率的に進められるようになった。 HLOは培養法が確立されておらず、大量に菌体を収集することが困難であった。令和6年度に実施した密度勾配遠心により、"ラッシュ"発症魚の皮膚摩砕液からHLO菌体を精製濃縮することが可能になった。濃縮した菌体からDNAを抽出すれば、本菌のゲノム配列決定に利用できると考えている。
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| Strategy for Future Research Activity |
HLO感染魚が計画的に準備できるようなったことから、HLO感染ニジマスと他の魚種(イワナ、ヤマメ、ギンザケ等)を同居させることでHLOが伝播するかを解析し、本菌の宿主範囲を調査する。また、HLO感染魚の体表や飼育水中に存在する繊毛虫(Holospora目細菌は主として繊毛虫内に感染するため)にHLOが取り込まれるかや、これらの繊毛虫がHLOを媒介するかについて解析する。 精製濃縮した菌体からDNAを抽出し、次世代シークエンスによるゲノム解析を試みる。この際、酵素によるDNA増幅工程を追加してからゲノム解析を試みる。HLOのゲノム配列が取得できたら、遺伝子予測を行い本菌がどの様に宿主に適応したのか(進化)を解析していく。さらに、ゲノム配列を抗原遺伝子予測や組換え抗原タンパク質の調製に利用し、HLO感染から回復した個体からの特異抗体価検出法の確立へと発展させていく。
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| Causes of Carryover |
令和6年度中に精製濃縮したHLO菌体からDNAを抽出し、酵素によるDNA増幅の条件検討を実施する予定だった。この作業は令和7年度に実施することにしたため、令和6年度内に使用予定だった試薬代を次年度使用額として扱うこととした。HLOの抽出DNAの増幅が成功した場合には、令和7年度助成金と合わせて次世代シークエンスによるゲノム解析を進める。
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