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2024 Fiscal Year Research-status Report

外来種アライグマの繁殖特性の解明とICTを活用した新対策システムの構築と実践

Research Project

Project/Area Number 24K09175
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

佐鹿 万里子  北海道大学, 獣医学研究院, 助教 (30722954)

Project Period (FY) 2024-04-01 – 2027-03-31
Keywords外来種 / アライグマ / 繁殖 / 性ホルモン / 液体クロマトグラフ質量分析法 / ICTシステム / 被害対策
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、外来種アライグマ急増の原因の1つであるアライグマの繁殖特性の解明と、ICTシステムを活用して効率的なアライグマ対策を実践し、アライグマによる生態系への影響や農業被害を抑制することを目的としている。
2024年度は、液体クロマトグラフ質量分析法(LC/MS/MS)を用いて、アライグマ血漿中の性ホルモン濃度を分析した。その結果、アライグマは、あるステロイドホルモンの硫酸抱合体の血中濃度が、他の動物よりも有意に高いことが明らかになった。また、この硫酸抱合体の血中濃度は、アライグマの妊娠個体よりも、非妊娠個体の方が有意に高かったことから、この硫酸抱合体が、アライグマの繁殖特性の鍵である可能性が明らかになった。そのため今後は、硫酸抱合前の物質の血漿濃度を、妊娠個体と非妊娠個体に分けて分析し、アライグマ特有の性ホルモンを同定する。
ICTシステムを活用したアライグマ対策については、北海道内において、本研究にご協力いただける3地域を選定し、過去のアライグマ捕獲データをもとに、アライグマの捕獲効率の高い場所を50地点選出した。そして、地元農家の方々や地域ボランティアの方々と協力して「アライグマ対策チーム」を発足し、アライグマ捕獲用の箱ワナを設置してアライグマ対策を実施した。アライグマの捕獲状況や捕獲データの管理は、鳥獣被害対策用の専用アプリを使用し、効率的な捕獲対策を実施した。捕獲数は2023年度よりも増加しており、対策効果が現れている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

アライグマの繁殖力はなぜ高いのか、その原因となるアライグマ特有の性ホルモンの同定が順調に進んでいる。また、ICTシステムを活用したアライグマ対策については、対策の開始直後は専用アプリの使用について、少し戸惑っている方がいたものの、地域のみなさんが協力・連携して下さったことで、現在は問題なく、捕獲対策が進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

アライグマの繁殖に関する研究ついては、硫酸抱合前の物質の血漿濃度を、妊娠個体と非妊娠個体に分けて分析する。また、アライグマと生態的特徴が類似しているタヌキにおいても同様の実験を行い、アライグマとの違いを明らかにする。
ICTシステムを活用したアライグマ対策については、2025年度も同様の対策を実施し、2024年度の捕獲数や農業被害額と比較することで、対策効果を検証する。

Causes of Carryover

アライグマの性ホルモン分析が順調に進み、予定していた分析数よりも少ない状況で次の実験に進むことができたため。そのため2025年度は、アライグマ対策において次年度使用額を活用し、ICTシステムを用いた本対策を進めることで、北海道の貴重な生態系の保全と農業被害の低減に貢献したいと考えている。

URL: 

Published: 2025-12-26  

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