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2024 Fiscal Year Research-status Report

IgG4関連血管病変における高内皮細静脈形成機序の解明

Research Project

Project/Area Number 24K11967
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

尾崎 聡  金沢大学, 保健学系, 助教 (40401921)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 笠島 里美  金沢大学, 保健学系, 教授 (20444200)
笠島 史成  独立行政法人国立病院機構(金沢医療センター臨床研究部), その他部局等, その他 (90303304)
Project Period (FY) 2024-04-01 – 2027-03-31
KeywordsIgG4関連血管病変 / 異所性リンパ組織 / 高内皮細静脈 / 血管栄養血管
Outline of Annual Research Achievements

動脈硬化性大動脈瘤などのNon-IgG4-IAAA症例等を対照症例として、HEV とATLOsマーカーによる免疫染色標本をバーチャルスライド化し、 ATLOsやHEVの数や分布、成熟度などについて画像解析を実施した。成熟度はHEV内皮細胞の正円率を算出し、1に近いほど成熟している(Cuboidal HEV)と定義し、全HEV数におけるCuboidal HEV数(Cuboidal HEV率)を算出した。その結果、IgG4-IAAA症例は対照症例に比し,HEV数の増加が確認された(HEV内皮細胞数 中央値 IgG4-IAAA 9.08、Non-IgG4-IAAA 2.11 [mm面積当り]) 。またHEVは、ATLOsの周辺に多数広く分布している傾向があった。全症例において、HEVを有するATLOsの存在しない症例が見られ、HEVの存在しないATLOsを有する症例は見られなかった。ATLOsの有無によるHEV数の比較では、ATLOs陽性例で高値を示した(HEV内皮細胞数 中央値ATLOs陽性例 7.23、ATLOs陰性例 1.30[mm面積当り]、p<0.001)。ATLOs面積とHEV数には有意な正の相関が認められた(r=0.388、p=0.023)。HEVの成熟度は、疾患やATLOsの有無に関わらず正円率が 0.7-0.9 のCuboidal HEVが多い傾向があったが、IgG4-IAAA のATLOs陽性例では、Cuboidal HEV率が対照症例と比し、有意に高値であった(Cuboidal HEV率中央値、IgG4-IAAA 90.3%、Non-IgG4-IAAA 88.9%)。以上より、IgG4-IAAAにおけるATLOs形成およびその発達には、HEVの形成と成熟が大きく関与すると考えられ、HEVの抑制がIgG4-IAAAの進行予防に有用である可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

1.検体と臨床病理学的情報の収集の進捗状況:外科的に切除され確定診断を受けたIgG4-VD 30例、およびIgG4-RD 30例(後腹膜、唾液腺、涙腺、膵臓、肺)の症例を確保した。これらの正常対照として、解剖例や手術例の大血管、後腹膜、唾液腺、涙腺、膵臓、肺)10例が確保できた。また、対照疾患として、粥腫性動脈硬化症、感染性血管炎、高安病、巨細胞性動脈炎、ANCA関連血管炎など20例を確保した。また、各症例の基礎疾患(感染症、悪性腫瘍、自己免疫疾患等)、CT / MRI画像(リンパ節の大きさ、多発の有無)、心電図、血清データ(WBC、CRP、IgG、IgG4、IL-6、ANA等)、他臓器IgG4-RD (合併の有無、頻度)といった臨床病理学的情報を患者カルテより収集した。
2.HEVの形態学的解析の進捗状況:① 二次元画像解析:上記検体のホルマリン固定パラフィン包埋ブロック(formalin fixedparaffin embedded; FFPE)を用いて、HEV内皮細胞マーカー(MECA-79)、リンパ濾胞マーカー(CD21)の免疫組織化学を施行後、標本をスキャナーでデジタル化し、各脈管(HEV、Vasa Vasorum、リンパ管)の数、面積、局在性、相互位置関係等について、バーチャルスライド画像解析(Wole Slide Imaging analysis; WSI-analysis)を実施した。その結果、IgG4-IAAAにおけるATLOs形成およびその発達には、HEVの形成と成熟が大きく関与すると考えられるデータが得られ、HEVの抑制がIgG4-IAAAの進行予防に有用である可能性が示唆された。
3.HEVの分子生物学的解析の進捗状況:HEVの形成や制御に関わる遺伝子を特定するためRNAseqの実施を予定しており、現在各症例のmRNA抽出を順次進めている。

Strategy for Future Research Activity

1.HEVおよびATLOsの二次元形態学的解析:前年度よりさらに詳細にHEVとATLOsの関係性を解析するため、IgG4-VD、Non-IgG4-IAAA、IgG4-RD症例のホルマリン固定パラフィン包埋ブロック(FFEP)を用いて、血管内皮細胞マーカー(CD31)HEV内皮細胞マーカー(MECA-79)、リンパ濾胞マーカー(CD21)の3重免疫組織化学を施行後、標本をスキャナーでデジタル化して、HEV、Vasa Vasorum、リンパ濾胞の数、面積、局在性、相互位置関係等について、バーチャルスライド画像解析(Wole Slide Imaging analysis; WSI-analysis)を実施する。
2.HEVおよびATLOsの三次元画像解析:切片厚を通常より厚くして組織透明化処理をした蛍光免疫染色標本を作成し、共焦点レーザー顕微鏡でZスタックの連続写真を取得し、それをもとに深度推定モデル(NeRF)によるディープラーニングを実施してHEV、ATLOsおよび通常血管の3D画像の作成を試みる。これにより、HEVとATLOsの立体構造が判明するとともに、相互の関連性や接続性についての解析が実施できる。
3.HEVのTotal RNA Sequence(RNA-Seq):各症例のFFPE切片より抽出したmRNAからRNAライブラリを調整し、次世代シーケンサーによってRefSeq遺伝子の発現レベルを測定する。これによりHEVの形成や成熟に関わる関連遺伝子を同定するとともに、IgG4-IAAAの進行予防を目的としたHEV抑制に関わる遺伝子の同定を試みる。

Causes of Carryover

研究分担者の笠島史成に対し、昨年度分の直接経費として150,000円を振ったが、全額支出せず次年度使用額となった。当該研究分担者の役割は、本研究に利用する症例の収集であったが、昨年度は本研究開始年度以前に収集完了していた症例の解析のみを実施した。そのため、新たな症例を収集する必要がなくなり、これに係る経費の支出が不要となった。次年度では症例の収集と共に、血管外科としての解析等の実施も予定しており、次年度に全額を繰り越して使用する。

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Published: 2025-12-26  

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