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2024 Fiscal Year Research-status Report

Control of complicated root canal system of primary teeth: Reproduction of resorbed part of outer root surface

Research Project

Project/Area Number 24K13167
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

八若 保孝  北海道大学, 歯学研究院, 教授 (60230603)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中村 光一  北海道大学, 歯学研究院, 助教 (50580932)
Project Period (FY) 2024-04-01 – 2027-03-31
Keywords乳歯 / 根管治療 / 水酸化カルシウム製剤 / pH / 親水性 / 疎水性 / 破骨細胞・破歯細胞
Outline of Annual Research Achievements

乳歯の根管治療において、根管内壁の細菌によるバイオフィルムや形成されたスミア層を除去することにより、根管貼薬剤である水酸化カルシウム製剤の効果が有効となる。超音波を利用した根管洗浄が、根管内壁の処理に効果的であることをこれまでに示してきた。これをもとに、水酸化カルシウム製剤の効果としてpHの拡散状況を把握すること、この点が、歯根外部吸収の制御と修復機構の発現が生じる第一段階と考え、研究を実施した。また、現在臨床応用されている水酸化カルシウム製剤には、親水性と疎水性のものがあり、効果の違いを明らかにすることも重要と考え、研究を遂行した。
歯根外部吸収モデルを作製し、培養細胞系での研究として、前述モデルに水酸化カルシウム製剤を根管貼薬し、歯根吸収想部位での培養破骨細胞の動態を観察した。貼薬なしのコントロール群では、吸収部位で、培養破骨細胞が数多くの大きな細胞体として観察された。これに対して、水酸化カルシウム製剤を根管貼薬した群では、コントロール群と比較して、小型の培養破骨細胞が観察され、その数はコントロール群より少ないという結果となった。さらに、親水性と疎水性では、親水性の水酸化カルシウム製剤群でより観察された培養破骨細胞の数は少ない傾向にあった。また、これらの試料において、培養系細胞を除去し、吸収部位の歯根吸収状態を走査型電子顕微鏡で観察したところ、培養日数が限られてはいたが、コントロール群で、吸収窩が多く観察され、水酸化カルシウム製剤群では、吸収窩はわずかであった。
以上のことから、歯根外部吸収をコントロールするためには、親水性の水酸化カルシウム製剤の使用が、最も効果的であることが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

乳歯歯根外部吸収の制御(抑制)とそれに引き続いて生じると考えられている歯根吸収面の修復機構の発現のために必要な根管治療として、超音波による根管洗浄によるバイオフィルムおよびスミア層の除去を確実に行うこと、水酸化カルシウム製剤を緊密に貼薬すること、さらに治療の開始時は、親水性の水酸化カルシウム製剤を使用することが示された。当初、歯根外部吸収モデルの再現性に課題が見つかったが、この点を改善して得られた結果は、本研究の第一段階であり、順調に進んだと考えている。しかし、明らかにしようとしている部分がすべて解明されたわけではない。歯根吸収の制御においては、pHの拡散が大きな要素と考えているが、カルシウムイオンなどの他のイオンの拡散やケミカルメディエイターの状態などは、現時点では解明できていない。培養破骨細胞の培養日数に制限があることを含め、これらの点を明らかにすることを視野に研究を進めていく予定である。

Strategy for Future Research Activity

培養細胞系の研究については、前述のごとく、培養破骨細胞の培養日数に制限があることを考慮しつつ、カルシウムイオンなどの他のイオンの拡散やケミカルメディエイターの状態などについて、さらに解明していく予定である。
これと並行して、これからラットを使用した動物実験系において、これまで得た有効な根管洗浄および水酸化カルシウム製剤の根管貼薬を利用した歯根外部吸収の制御とその修復様相を、組織学的ならびに組織化学的に検索していく予定である。これにより、種は違えど生体における歯根吸収の制御と修復機構の発現のメカニズムの解明を進めていく。

Causes of Carryover

本研究と関連している研究者との意見交換を国際学会で実施したため、渡航費の高騰などに伴い、当初の予定より助成金の使用が増加した。そのため翌年度分の一部を合わせて、研究遂行、具体的には動物実験の準備を行った。本年度は、動物実験系の準備が進んでいることを踏まえ、減少した助成金を計画的に有効に使用して、研究を進めていく予定である。

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Published: 2025-12-26  

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