2024 Fiscal Year Research-status Report
ペルシア詩の直喩/隠喩理論の変遷とその思想的背景ー現代イラン修辞学の観点から
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24K16035
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| Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 菜穂 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 講師 (40964995)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Keywords | ペルシア文学 / 比喩 / イスラーム修辞学 |
| Outline of Annual Research Achievements |
西暦11世紀頃までのペルシア詩のイメージを分析した研究書である、M.R.シャフィーイー・キャドキャニー著『ペルシア詩における詩的形象』(MR. Shafi'i-Kadkani, Sovar-e khiyal dar she‘r-e farsi, 1971)を手がかりとして、比喩の構造および修辞学的な定義に関する研究・考察を行った。当該年度の成果は以下である。 1)「現代イランの社会変容と詩的言語をめぐる視座」(『立命館アジア・日本研究学術年報』 第5号、2024年8月30日。92-97頁)では、今日のイランにおける詩の社会的意義について考察を行うとともに、本研究課題がペルシア詩・イラン現代詩研究において占める役割について記述した。 2)「修辞学的側面から見たイラン現代詩における神話的形象」(オリエント学会、10月)では、シャフィーイー・キャドキャニーが取り上げている、比喩の特殊な形態の一つと考えられる〈神話・伝説〉(osture)の項目と、伝統修辞学の用語である〈引喩〉(talmih)の概念についての検討を行った。修辞学の技法としてのtalmihに対し、ostureは批評的・分析的概念であることを示し、また、比喩構造の研究の観点からostureを「神話的形象」として解釈しうる点について議論を行った。 3)「ラードゥーヤーニー『雄弁術通釈(Tarjuman al-balagha)』について」(イラン研究会、3月)では、ペルシア語の修辞学史を検討するにあたり、ペルシア語で書かれた最初期の修辞学書に注目し、同書の成立過程と著者の「翻訳」概念について報告を行った。特に、同書の参照元となった11世紀前半のアラビア語修辞学書、Marginani, al-Mahasin fi al-nazm wa al-nathrとの比較を行った先行研究をもとに、ペルシア語による修辞学書執筆の意図について考察を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
定期的な研究会を開催し、資料の読解、分析を進めている。ペルシア語修辞学に関する研究ノートについては、さらに研究を進めた上で執筆を行う予定である。
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| Strategy for Future Research Activity |
今年度は、研究計画に沿って、イランの詩的言語論におけるイスラーム修辞学・思想的影響についての研究を進める。夏期に2週間程度現地調査を行う予定であるが、現地の情勢によっては次年度に延期する可能性がある。なお、招聘を予定していたイランの文学研究者サラ・サイーディー氏に関しては、4月より大阪大学特任講師(常勤)として来日が実現したため、招聘を行わず、9月に研究集会のみ実施する予定である。また、ペルシア語修辞学の諸概念について研究を行い、10月のオリエント学会で報告を行う。
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| Causes of Carryover |
当初ノートパソコンを購入する予定であったが、書籍等他の物品に多く支出することになったため、次年度に改めて購入することとしたため。
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