2024 Fiscal Year Research-status Report
コア領域をターゲットとしたHBV排除の試みとウイルス変異の検出方法の確立
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24K18957
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| Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
加藤 あす香 藤田医科大学, 医学部, 客員助教 (00801333)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Keywords | B型肝炎 |
| Outline of Annual Research Achievements |
B型肝炎ウイルス(HBV)は、ウイルス粒子形成の鋳型であるcccDNA (covalently closed circular DNA) として肝細胞核内に存在するため、現在、体内から駆除できる有効な治療法の開発が困難である。B型慢性肝炎は肝炎の持続により肝硬変、肝癌に進行するが、中には自然経過でHBV DNAとHBs抗原が陰性化する予後の良い症例も存在する。しかし、HBs抗原が陰性になる慢性肝炎症例の特徴については、まだわかっていないことが多い。従って、本研究では、cccDNA消失に関連するウイルス変異出現の原因因子の特定と、メカニズムの解明、そして、微量な血中HBVの変異検出から早期診断、さらには、cccDNA消失に関連するウイルス変異を誘導し、cccDNAを消滅させることで、HBVの完全な排除を目標とし、治療につながるような基礎研究を行っている。 本研究の目的はまず、患者の血清から微量なウイルスの変異の検出を可能にすることである。HBs抗原が消失あるいは低下した患者では血清中のウイルス量が少ないため、従来の方法を駆使したNested PCRでも、HBV DNAのcore領域の増幅が難しい。そこで、デジタルPCRを用いることで、増幅が困難である点を解消できると考えた。現在、デジタルPCRのprobeの設計は完成し、詳細な検出条件を、決定しているところではあるが、検出条件が非常に困難であることが判明し、詳細な条件検討が必要となった。 さらに、ウイルスのI97L変異以外に有効な変異がないか、見つけるために、患者血清由来のウイルス全長をナノポアシークエンシングを使用し、探索するにあたり、ゲノム解析ツールのセットアップを行っている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2024年度は、待機児童だっため、育児と仕事との両立が非常に困難であった。在宅でできる解析やツールのセットアップを中心に、進めてきた。
(1)デジタルPCRのprobeの設計 (2)ナノポアシークエンシング後の解析
主に、この2点に絞って行った。解析ツールのセットアップにもエラーが多く、困難であった。
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| Strategy for Future Research Activity |
1.低ウイルス量における変異の検出方法を確立→デジタルPCRを用いた検出系の確立を目標とする。やはり、設計が難しい場合は委託も検討している。 2.培養細胞を用いた検証と治療、薬剤の開発へ向けて→ヒト肝細胞の純度が90%以上のPXBマウス肝臓から採取した新鮮肝細胞を用い、HBVに感染させたPXB細胞にCRISPR-cas9を用いてゲノム編集し、点変異ノックインHBV感染細胞を作成することを試みる。 3. ロングリードシーケンスを行うことで他の有用な変異を見つける→解析ツールのセットアップの完成+解析を進める。解析が難しい場合は委託を検討している。
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| Causes of Carryover |
在宅での解析がメインであり、実際に実験が行えていないため、次年度に合わせて使用する予定でる。
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