2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25220203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長崎 幸夫 筑波大学, 数理物質系, 教授 (90198309)
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Project Period (FY) |
2013-05-31 – 2018-03-31
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Keywords | 酸化ストレス / 活性酸素 / 安定ラジカル / PICフラワーミセル / インジェクタブルゲル / 局所炎症モデル / シリカ含有ナノ粒子 / ポリマードラッグ |
Research Abstract |
本研究では、これまで申請者らが見いだしてきたニトロキシドラジカル含有高分子をベースにレドックス反応性を示すナノ粒子、シリカ含有ナノ粒子、フラワー粒子を設計し、その物理化学特性、毒性および悪玉活性酸素消去能を評価するとともに動物モデルにおける評価を行い、効果を検証する。特に活性酸素消去能と疾患治療効果の相関を検討するとともに代謝や副作用に関する検討を以下のように進めてきた。 1. 材料合成:すでに得られている知見により、ニトロキシドラジカルを中心にした材料設計を展開する。特に、これまでPEG-b-レドックス高分子という親水-疎水型ブロック共重合体を利用し、レドックス型ポリマードラッグ、バイオイメージング、表面処理剤等としての材料設計を行った。2. インジェクタブルゲル:両側セグメントにポリアミン鎖を有するABA タイプのブロック共重合体を合成し、ポリアニオンとのコンプレックス形成を行った。ポリアニオンにはポリアクリル酸とともに、プラスミドDNA、オリゴ核酸、エステラーゼのような生体分子をも検討した。3. レドックス吸着剤:レドックスナノ粒子にゾルゲル法にてシリカ担持レドックスナノ粒子を作製する。吸着能向上のため、ヒドロキシアパタイトを利用することも検討した。4. 材料の安全性評価:上述のように合成した材料の、ナノ粒子、表面修飾剤としての安全性評価を行った。5. レドックスナノメディシンの設計と評価:レドックスポリマーの自己組織化ナノ粒子に関し、急性毒性と動態、代謝を正確に把握し、実用化に結びつく材料設計への基礎データを得た。6. 表面処理:本申請の研究では血液や細胞と直接接触する透析膜、カラム担体や細胞培養用担体の表面処理を目的とし、初年度は合成した材料をガラスビーズに固定し、ラット全血との接触によりその効果を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
予定している計画に加えて実用化に供するリビングラジカル重合法による大量合成が可能となり、また、粒子の大量調製法も確立できた。
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Strategy for Future Research Activity |
計画に基づき、レドックスポリマードラッグ、やバイオマテリアルとしての評価を継続し、臨床へと進めて行く。
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Research Products
(15 results)