2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25220203
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長崎 幸夫 筑波大学, 数理物質系, 教授 (90198309)
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Project Period (FY) |
2013-05-31 – 2018-03-31
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Keywords | 活性酸素種 / 歯周病 / 抗がん剤 / がん免疫療法 / 酸化ストレス / ナノ粒子 / ナノメディシン / DDS |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで、諸刃の剣である活性酸素種(ROS)のうち、「悪玉」活性酸素種を選択的に消去する「レドックス高分子」を設計し、新しいバイオマテリアルとして革新的医療技術の開発を目指してきた。今年度はレドックス高分子を細胞培養シャーレ表面処理剤として用いることにより間葉系幹細胞の長期間分化抑制の維持と活性の維持を達成した。特にCD34抗体により観葉系幹細胞を分別後、CD34活性が長期にわたり維持されることを確認した。ROSを消去するナノ粒子(RNP)は消化管毒性の強いイリノテカンとともに経口投与すると、イリノテカンの抗がん作用を増強するだけでなく、下痢、下血のような消化管毒性を著しく低下することがわかった。ROSを消去するインジェクタブルゲル(RIG)を作製した。これをIL-12と複合化し、皮下投与することにより、局所コントロールドリリースにより、効果的なIL-12の副作用を低減しつつがん免疫療法への展開が可能となった。さらに歯周病も出るラットの歯周ポケットにRIGを投与することにより破骨細胞の増殖を抑え、歯槽骨吸収を有意に抑制し、歯周病への展開が可能であることが確認された。また、RIGはスプレーとして外科手術後の臓器に投与することにより、高度に癒着防止効果を発揮することが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
材料設計が確立しつつあり、また、実用化可能な合成法に関しても確立し、予定より早めに進行しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
現在進めている材料に関しては材料メーカーや生体機器メーカーとの連携により新しいバイオディバイスの構築を図るとともに、さらに新しい設計を進め、レドックス材料の基盤を固めていく。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Redox nanoparticles as a novel treatment approach for inflammation and fibrosis associated with nonalcoholic steatohepatitis,2015
Author(s)
Akiko Eguchi, Toru Yoshitomi, Milos Lazic, Casey D. Johnson, Long Binh Vong, Alexander Wree, Davide Povero, Bettina G. Papouchado, Yukio Nagasaki, Ariel E. Feldstein,
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Journal Title
Nanomedicine
Volume: 10
Pages: 2697-2708
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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