2017 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular pathways leading to epigenome formation in mammalian germ cells
Project/Area Number |
25221003
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
塩見 春彦 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (60202107)
|
Project Period (FY) |
2013-05-31 – 2018-03-31
|
Keywords | エピゲノム / エピジェネティクス / トランスポゾン / piRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
哺乳類生殖エピゲノム形成機構をPIWI-piRNA複合体の解析をとおして理解するための様々な解析を行い、本年度は以下の主な成果を得た。 1. マウス始原生殖細胞からゴノサイト、そして精子幹細胞に至る過程におけるクロマチン構造変化をATAC-seq法を用いて解析した。その結果、ゴノサイト期にメガベース(Mb)サイズのクロマチン領域が閉じた状態から開いた状態に変換し、そしてまた閉じることを見出した。このような大きなクロマチン構造の変化は未だその記載がないため、このような領域をDAD (Differentially accessible domain) と名付けた。2. DAD領域のクロマチン修飾を解析し、DADの形成に伴いその領域内のヒストンの修飾とDNAのメチル化が変化することを見出した。3. PIWI (Miwi2)変異体マウスを用いて、DADの形成がMiwi2依存的に起こることを見出した。4. ハムスターPIWIL1、PIWIL2、PIWIL3タンパク質に対する特異的なモノクローナル抗体を作成し、それを用い、ハムスター卵巣より、それぞれが形成するRISC複合体を精製した。それぞれの複合体に含まれるpiRNAの配列解析の結果、これらPIWIタンパク質が結合しているpiRNAのサイズが大きく異なること、しかしその大半がゲノムの同じ領域に由来していることを見出した。5. CRISPR-Cas9法を用いて、ハムスターのPIWIL1及びPIWIL3遺伝子に欠失を導入した動物個体(KOハムスター)を作製した。PIWIL1 KOハムスターは雄雌共に不稔であった。これは、哺乳類におけるPIWI変異による雌不稔の初めての例であり、学術的な意義を大きい。一方、PIWIL3 KOハムスター雌は妊娠率と産仔数共に低いことを見出した。また、PIWIL3 KOハムスター卵の紡錘体は形態異常を示すこと、さらに、受精後、初期胚の発生異常(半数以上が2細胞胚で停止)が見られた。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Remarks |
Siomi lab website http://siomilab.med.keio.ac.jp/
|
-
-
[Journal Article] Hierarchical roles of mitochondrial PAPI and Zucchini in Bombyx germline piRNA biogenesis.2018
Author(s)
Nishida, KM., Sakakibara, K., Iwasaki, YW., Yamada, H., Murakami, R., Murota, Y., Kawamura, T., Kodama, T., Siomi, H., and Siomi, MC.
-
Journal Title
Nature
Volume: 555
Pages: 260-264
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-