2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25221106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
深川 竜郎 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 教授 (60321600)
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Project Period (FY) |
2013-05-31 – 2018-03-31
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Keywords | セントロメア / 染色体分配 / 細胞分裂 / エピジェネティックス / タンパク質複合体 |
Research Abstract |
本研究では、研究代表者らが、これまでに推進してきたセントロメアに関する基礎研究をベースとして、セントロメアの分子基盤の解明を目的としている。本年度の研究実績の概要を以下に述べる。 1) 培養細胞を用いたネオセントロメアの作成 いくつかの生物において、非セントロメア領域が、何らかの理由でセントロメア化することも知られている (ネオセントロメア現象)。しかし、どのようにネオセントロメアが形成されるのかの分子機構は不明な点が多くある。そこで、本研究では、実験的にネオセントロメアを作成する実験系の構築をめざし、その実験系の確立に成功した。さらに、セントロメアに入っていないCENP-Aが、ネオセントロメア形成の種になっていることを明らかにできた (Shang et al., Dev Cell, 2013)。 2) 人工セントロメアの形成 本研究では、LacO-LacIのシステムを活用して、LacO領域に任意のセントロメアタンパク質を局在化させた後、本来のセントロメアを取り除き、LacIとセントロメアタンパク質との融合タンパク質がLacO領域に機能的なセントロメアを誘導できるかどうかを解析した。その結果、CENP-Aに依存する人工セントロメアとしない人工セントロメアを作出することに成功した (Hori et al., J. Cell Biol., 2013)。 3) CENP-T-Ndc80複合体の構造解析 研究代表者らは、これまでCENP-TのC末端側に注目してその構造解析を行なってきたが、本研究では、N末端側に注目した。CENP-TのN末端側はリン酸化されるとNdc80と結合できるようになり、本年度は、共結晶の構造解析を行ないその構造基盤の実体を明らかにできた (Nishino et al., EMBO J., 2013)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ネオセントロメアの作成、人工セントロメアの構築、CENP-TとNdc80複合体の結晶構造解析などが、予想以上のペースで進展し、初年度から複数本の論文として成果を発表できた。さらに、ネオセントロメアの実験系を用いて、セントロメアに特異的なヒストン修飾を同定することができている。これらの計画は、2年半程度かけて行なう計画であったが、初年度にその研究の目処がつけられた。したがって、当初計画以上に進展していると自己評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究は順調に推進できているので、引き続き研究計画に乗っ取り研究を推進する。予定より早く研究が進んだ際には、予定を先取りして実験を進める。
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[Presentation] The size of centromere is controlled by coordination of centromere proteins2013
Author(s)
Hori, T.,Shang,W.H., Perpelescu, M., Ikeo, K., Toyoda, A., Fujiyama, A., and Fukagawa, T.
Organizer
2013 ASCB Annual Meeting
Place of Presentation
New Orleans, LA, USA
Year and Date
20131214-20131218
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