2013 Fiscal Year Annual Research Report
中枢神経回路の障害と修復を制御する生体システムの統合的研究
Project/Area Number |
25221309
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山下 俊英 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10301269)
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Project Period (FY) |
2013-05-31 – 2018-03-31
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Keywords | 神経科学 |
Research Abstract |
マウスの片側大脳皮質の挫傷、脊髄損傷および局所脳脊髄炎(EAE)における、様々な細胞群の空間的・時間的な変動と遺伝子発現について解析を進めた。オリゴデンドロサイト、ミクログリア(M1, M2)、マクロファージ(M1, M2)、helper T細胞(Th1, Th2, Th17, Tregなど)、新生血管細胞(CD105陽性細胞)などの挙動を、FACSを用いて解析し、結果を得た。また中枢神経回路の損傷および修復の過程で、免疫系細胞がどのような役割を担っているかを明らかにしている。免疫系細胞としては、helper T細胞、ミクログリア、マクロファージの関与について検証する。具体的には①helper T細胞による神経回路の修復機構、②ミクログリアによる神経回路の障害と修復機構、そして③マクロファージによる神経回路の障害機構について明らかにすることを目的として、研究を進めている。さらに、本研究では、神経回路の修復の場面で新生血管が担う役割を明らかにすることを目的としている。神経回路の修復を促す脈管系細胞由来の因子による髄鞘の再形成への関与について研究を進めており、その分子メカニズムの一端を解明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は本研究の初年度であったが、研究実績の概要に記載のとおり、各研究項目について、当初の計画通りに進捗し、結果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の申請書に記載の計画通りに、今後は各項目に記載の分子メカニズムの解明に焦点を絞り、研究を進めて行く予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Soluble β-amyloid precursor protein alpha binds to p75 neurotrophin receptor to promote neurite outgrowth.2013
Author(s)
Hasebe, N., Fujita, Y., Ueno, M., Yoshimura, K., Fujino, Y. and Yamashita, T.
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Journal Title
PLoS ONE
Volume: 8
Pages: e82321
DOI
Peer Reviewed