2014 Fiscal Year Annual Research Report
ガロア体算術演算に基づくVLSIデータパスの形式的設計技術の開拓
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25240006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
本間 尚文 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (00343062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 孝文 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (80241529)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 計算機システム / システムオンチップ / ハードウェアセキュリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は,研究実施計画に基づいて,正規基底表現されたガロア体算術演算回路の設計を可能とするための拡張に関する研究を行った. まず,前年度に規定した多項式基底表現されたガロア体の定義を正規基底表現に拡張するため,グラフノードの定義と有向辺(信号データのフローを表す)の分割・結合方法を拡張した.これに合わせて検証システムも拡張した.正規基底表現は,逆元演算器などをコンパクトに設計する際に有利であるが,多項式基底表現と比べて次数が指数関数的に増大するため,計算機代数による検証時間が大幅に増大することが予想された.そこで,検証過程で適宜次数を削減する機構を新たに導入することで多項式基底表現されたガロア体と同程度まで検証時間を抑制した.多項式基底表現に加えて正規基底表現にも対応することにより,暗号プロセッサ設計に開発手法を応用する際に,従来の高速および低消費電力暗号プロセッサに加えて,暗号実装の脅威となっているサイドチャネル攻撃への対策を施したプロセッサの形式的設計も可能とした.なお,開発手法の評価は,前年度と同様に正規基底表現されたガロア体上の並列乗算器を網羅的に設計・検証することで行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定している成果が得られており,今後の計画に対する道筋も見えつつある.研究を進めるにつれて新たな課題も出現しているが,評価方法等の若干修正で対応可能であり,研究計画を変更するほどではない.
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Strategy for Future Research Activity |
現時点では研究を遂行する上での問題点はないため,今後も研究計画にしたがって推進していく.
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