2014 Fiscal Year Annual Research Report
微生物シグナルを利用した微生物集団制御技術の科学的基盤確立に関する研究
Project/Area Number |
25241020
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
野村 暢彦 筑波大学, 生命環境系, 教授 (60292520)
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Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2018-03-31
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Keywords | 微生物間相互作用 / 活性汚泥 / 細菌シグナル |
Outline of Annual Research Achievements |
水処理環境の実サンプルにおける微生物間相互作用の理解を目的に解析を進めた。具体的には、細菌シグナルによる代謝調節が実活性汚泥で存在しているかを確認することとした。まず、活性汚泥に各種シグナルを添加することで、活性汚泥中の細菌(群)の代謝が変動するかを解析した。代謝については、異化代謝について、とりわけ水処理で重要な窒素代謝に着目して行った。その結果、シグナルの構造に特異的に窒素代謝が制御されることが示唆された。そこで、種々の活性汚泥サンプルについて特異性に差異が存在するかが興味深いところとなり、現在様々な手法を用いて解析を進めている。 一方、これまでに新奇イメージング解析技術を用いることで、活性汚泥の細菌群の三次元構造を解析することに成功している。しかし、解像度などの向上が期待されている。そこで、イメージング解析において詳細な条件検討をさらに行い精度の向上を行った。その結果、活性汚泥サンプルについて撮影時間(間隔)を(各サンプル毎に)微調節することでより高精度の解析が可能になった。 以上より、シグナルにより活性汚泥内の(特定の)細菌(群)の機能が調節されることが強く示唆された。また、イメージング解析の高精度化により、活性汚泥の細菌群の三次元構造が経時的にかつ詳細に観察出来るようになった。よって、以上の2つの解析をあわせて理解することが今後重要となる。シグナルにより代謝が変化する細胞の可視化などを進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
活性汚泥において細菌が他の細菌シグナルにより代謝が変化することに目処が付いた。
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Strategy for Future Research Activity |
活性汚泥において、細菌シグナルにより代謝が変化する現象について、三次元構造解析を進める。
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[Journal Article] Inhibition of Pseudomonas aeruginosa Swarming Motility by 1-Naphthol and Other Bicyclic Compounds Bearing Hydroxyl Groups2015
Author(s)
Oura H, Tashiro Y, Toyofuku M, Ueda K, Kiyokawa T, Ito S, Takahashi Y, Lee S, Nojiri H, Nakajima-Kambe T, Uchiyama H, Futamata H and Nomura N
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Journal Title
Appl Environ Microbiol
Volume: 81
Pages: 2808-2818
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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