2015 Fiscal Year Annual Research Report
高大接続に資する多面的・総合的な学力評価・測定を行うための新たな技術的基盤の構築
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25242016
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
安野 史子 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター基礎研究部, 総括研究官 (00370081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浪川 幸彦 椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (20022676)
石井 秀宗 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (30342934)
西辻 正副 奈良学園大学, 人間教育学部, 教授 (40370085)
木村 拓也 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (40452304)
倉元 直樹 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 教授 (60236172)
林 篤裕 九州大学, 基幹教育院, 教授 (70189637)
宮埜 壽夫 独立行政法人大学入試センター, 入学者選抜研究に関する調査室, 特任教授 (90200196)
島田 康行 筑波大学, 人文社会系, 教授 (90206178)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 科学教育 / 高大接続 / 学力評価 / 学力測定 / タブレット端末 / CBT |
Outline of Annual Research Achievements |
教科科目型で多面的・総合的な学力評価・測定を行うために,ペーパーテストでは測れない力・測りにくい力を測定するためのツールを開発するとともに,それらツールを利用して,思考力・判断力・問題解決能力といった力を問う問題の開発も行っている。 1. 問題及びツールの開発のために,数学班・化学班はそれぞれ会合を2,3カ月に1回程度開催してきている。(数学は通算6回,化学は通算13回開催) 2. 1での検討内容に即して,高等学校学習指導要領に準拠した動的オブジェクトや映像を含む評価問題を試作した。問題のコンテンツの作成(実験映像の撮影も含む),動的オブジェクトのプログラミング等は全て研究組織で行い,電子問題冊子の形にした。そして,3での調査に向けて,数学・化学ともα冊子・β冊子の2冊子に問題を割振った。 3. 2で作成した電子問題冊子をタブレット端末に実装し,高校生(9高等学校)を対象に,2月~3月にパイロット調査を行った。併せて,以下の(1)~(4)の内容の質問紙調査も実施した。〔(1)問題について(難易度,意味の理解,解答時間)(2)問題のオブジェクトについて(映像時間,映像の見易さ,「動的な」オブジェクトの有益性)(3)タブレット端末について(使用経験,操作性)(4) 学習状況について〕 4. 3の調査の結果処理を行い,分析結果等を学会での口頭発表や論文等において発表を行った。本結果をもとに,次年度に問題やツールの改善に役立てる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国語については,分担者の不測の事態により,研究分担者の協力を得ることが難しくなり,数学・化学と比べて当初計画よりも遅れている。数学・化学については,パイロット調査の調査時期が当初予定よりも多少遅くなったことに伴い,結果処理,分析について多少の遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 今後も前年度までと同様に,研究代表者,研究分担者,連携研究者で研究委員会を組織し,研究計画・方法に対する助言を得たりしながら研究プロジェクト方式で,研究を推進する。問題作成についても研究組織を中心に,研究協力者の協力を得ながら,各教科5~8名程度による委員会にて行う。さらに,システム関連の研究協力者の助言を受けて,ツールの改良を引き続き行う。 2. 評価モデルの開発:測定可能であるが高大接続に資する共通テストとしては比較的測定しにくい思考力・判断力・問題解決力・活用力といった力を測定する試験の枠組みの開発・ツールの開発・試験の開発を三位一体で開発を引き続き行う。これまでに実施したパイロット調査の結果により改善を図る。 3. 試験ツールの開発:2の検討内容に基づいて,共通テストで使用することを前提とした試験ツールの開発の仕様の策定,タブレット端末への実装等を引き続き行う。評価モデル開発班と協同で,アプリケーション開発の経験豊富な研究協力者の助言を受けながら進める。 4. モニター調査の設計:3で開発のツール及び2で開発の問題については,研究分担者・連携研究者・研究協力者が所属する高等学校・大学の生徒・学生に協力を仰ぎ,モニター調査を実施する。特に,同一問題において,紙と電子による問題冊子でパフォーマンスの違いがあるかどうかの比較調査等を実施していく予定である。
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[Presentation] 高大接続に資するタブレットを用いる評価問題の開発 ―映像や動的オブジェクトを含む問題―2016
Author(s)
安野史子, 西村圭一, 山下卓弥, 柳澤秀樹, 浪川幸彦, 根上 生也, 松原 静郎, 林 誠一, 笹尾 幸夫, 寺谷 敞介, 鮫島 朋美, 三宅 正武, 石川 朝洋
Organizer
日本科学教育学会第40回年会
Place of Presentation
ホルトホール大分
Year and Date
2016-08-21
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