2014 Fiscal Year Annual Research Report
ピエゾケ-ブルを用いた構造物簡易スマ-トセンサシステムの研究
Project/Area Number |
25242033
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
下井 信浩 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (10300542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間所 洋和 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (10373218)
青木 義男 日本大学, 理工学部, 教授 (30184047)
CUADRA CARLOS 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (30302194)
西田 哲也 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (40315627)
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Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2017-03-31
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Keywords | 振動計測 / 計測工学 / 構造工学 / スマ-ト情報システム |
Outline of Annual Research Achievements |
1.実橋梁による本計測システムの性能試験(1)橋梁の床板における加速度計のFFT処理結果とピエゾ振動センサ出力のFFT処理結果から求めた固有振動数は,複数設置したセンサ番号1~4において,加速度計が3.4~3.8Hzであり,ピエゾ振動センサが3.3~3.8Hz であった.両センサの測定値がほぼ同じであったことから,簡易計測システムの有効性が認められた.また,検証のために実施した微動振動計を用いた橋梁上部における計測結果においても固有振動数の測定結果は3.61Hzであったことから有効性が検証されていると考える. 2.海洋構造物の健全性モニタリング技術(1)ピエゾケーブルセンサで計測し,フーリエ変換後の振幅スペクトルの各モードに対応した最大値を組み合わせ比較することにより,損傷・破壊の予兆となるような浮体構造の不全を検知できる.(2)センサを複数使用し,振幅スペクトルの最大値を比較し,周波数応答特性を複数モードに対して評価することなどにより,損傷位置や要因の同定ができる可能性を示せた. 3.簡易ピエゾケ-ブル変位センサと有限要素法を用いた伝統木造構造物の振動解析(1) 開発したピエゾ変位計測センサは変位と比例した電圧による出力を得ることができ,この数値から振動の大きさや周波数を推定することと変位を換算することが可能である.(2)本計測システムによる簡易測定手法は,センサ電源が不要であり,複雑な解析値を求める必要もなく簡易的な計算式から求める数値が得られることから,実用的なスマートセンシングの構築が可能である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.実橋梁におけるセンサシステムの性能評価試験(1)国土交通省,由利本荘市,応用地質(株)の協力により,秋田県由利本荘市の子吉川に架かる国道105号線の飛鳥大橋において本センサシステムの実装試験を実施し,システムの性能評価を実施した結果,良好な性能評価を得ることができた. 2.海洋構造物の健全性モニタリングに関するセンサシステムの性能評価(1)メガフロ-トの安全確認のために構造モニタリングに使用した本計測システムにおいて,センサを複数使用し,振幅スペクトルの最大値を比較し,周波数応答特性を複数モードに対して評価することなどにより,損傷位置や要因の同定ができる可能性を確認した. 3.煉瓦構造物の危険予知計測(1)鉄骨構造物の破壊試験による変位測定において,従来の接触式変位計と比べて計測コストを1/10程度低下させ,簡易計測用センサとしての可能性を認識した.
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Strategy for Future Research Activity |
1.計測システムの耐久試験 飛鳥大橋における10ヶ月の耐久試験を実施して計測システムの信頼性を評価する. 2. 鉄骨構造の強度及び変形試験 前年度末に実施した鉄骨構造物の変位測定結果をまとめて論文発表を実施する.
3. コンクリートの構造物による,従来の計測センサと比較した本計測システムの強度計測及び変位計測の比較試験を実施.
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Research Products
(12 results)