2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25245019
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
真渕 勝 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (70165934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 満 立命館大学, 政策科学部, 教授 (00187246)
芦立 秀朗 京都産業大学, 法学部, 准教授 (00387995)
小西 敦 京都大学, 国際公共政策研究科, 教授 (10431884)
中村 悦大 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (10432783)
西岡 晋 金沢大学, 法学系, 教授 (20506919)
上川 龍之進 大阪大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (40346656)
秋吉 貴雄 中央大学, 法学部, 教授 (50332862)
南 京兌 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (50432406)
中村 仁 日本経済大学, 経営学部, 講師 (50435252)
手塚 洋輔 京都女子大学, 現代社会学部, 准教授 (60376671)
松並 潤 神戸大学, その他の研究科, 教授 (70268217)
原田 久 立教大学, 法学部, 教授 (70275460)
稲澤 克祐 関西学院大学, その他の研究科, 教授 (70340411)
藤井 禎介 立命館大学, 政策科学部, 准教授 (70350931)
京 俊介 中京大学, 法学部, 准教授 (80609222)
北山 俊哉 関西学院大学, 法学部, 教授 (90214824)
松本 俊太 名城大学, 法学部, 准教授 (90424944)
佐々田 博教 北海道大学, 留学生センター, その他 (90551101)
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Project Period (FY) |
2013-05-31 – 2016-03-31
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Keywords | イシュー・セイリアンス / 都市の風格 / 政策の成功と失敗 / 政治の成功と失敗 / 正のフィードバック / 順序とタイミング |
Outline of Annual Research Achievements |
「類型」班は類型論を取り扱うに当たり、過程分類から過程の詳細記述を目指す方向性と複数の政策過程を析出する過程外の独立変数の探求という二つの方向性を有しており、班員個々の個別の研究をまず深める方向で進めてきた。前者については業績一覧に示したように多くの成果をあげている。後者については、すべての班員の研究に共通するキーワードはイシュー・セイリアンスで、これを突破口に類型論の飛躍させるというコンセンサスをえている。 「空間」班は、「空間のなかの公共政策」という視点そのものがまったくく新しいために各班員が、都市の風格、地方議員の議会発言に見る政策波及のパターン、国の地方行政機関についての国会承認規定などについて研究を進めてきた。その成果は業績一覧に占めた通りである。 「公共政策の目標と成果」班の研究目的は、事例を政治的成功・失敗と政策的成功・失敗に分け、その要因を分析してきた。政治的・政策的成功の事例として、SO2とゴミ減量施策を、政治的には成功したものの政策的に失敗した事例としてクリントン政権の医療保険改革を分析してきた。その反面、CO2削減政策は両方失敗した事例であり、オバマ政権の医療保険改革と乳児家庭全戸訪問事業を分析してきた。その成果は業績一覧に占めた通りである。 「知」班は、キャリア官僚がどのような訓練を受けて現場知を習得しているか、情報共有はどのようになされているか、危機における政策決定などについて分析を進めてきた。その成果はその成果は業績一覧に占めた通りである。 「時間」班はロックインなどの基本概念の整理とそれらが現実の政策決定に影響を及ぼしているかについて、児童手当、コーポレート・ガバナンス、農業政策業績測定システム、地方政府による総合行政体制について研究を進めてきた。 その成果はその成果は業績一覧に占めた通りである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
26年度はすべての班で3回以上の研究会を開催している。 「類型」班は、個別の実績を積み重ねる方向で進めているが、政策類型を政策過程の要素から分類していき、過程の詳細記述を目指す研究については一定の進展を見ている。 「空間」班もまた個別の実績を積み重ねる方向で進めているが、研究代表者が単著を完成させたことが大きい。 「公共政策の目標と成果」班は、分担者が論文を精力的に執筆しており、すでに成果を発信しているものもいる。概ね順調に進んでいる。 「知」班は、班長が「空間」班の研究に大きな時間を割いたために、成果の公表にはいたっていないが、分担者が成果を公表しているので、概ね順調に進んでいると考える。 「時間」班は、着実に理論の整理と進化を行っている。経験的研究と理論研究を高度に接合する成果を準備できる段階に入っている。
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Strategy for Future Research Activity |
「類型班」は、それぞれ個別に進めてきた研究の到達を確認し、共通の問題認識を持ったうえで、類型論を公共政策研究の重要な視角として再提案できる方向で議論を進めていくことになる。 「空間」班は、それぞれ個別に進めてきた研究の到達を確認し、「空間」という切り口でどこまで公共政策について論じることができるかを提案できるようにする。 「公共政策の目標と成果」班は、政治的成功・失敗と政策的成功・失敗という枠組みに多様な事例を組み込み、成功と失敗の条件を探っていく。 「知」班は、キャリア官僚の現場知の習得を中心に情報収集を集中的に行い、成果をまとめる。 「時間」班は、経験的研究と理論研究を高度に接合した成果をまとめる。
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