2013 Fiscal Year Annual Research Report
矢内原忠雄学生問題研究所未発掘資料から見る1950年代の学生運動と若者意識の分析
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25245058
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉見 俊哉 東京大学, 情報学環, 教授 (40201040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小玉 重夫 東京大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (40296760)
佐藤 健二 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (50162425)
野上 元 筑波大学, 人文社会科学研究科(系), 准教授 (50350187)
米谷 匡史 東京外国語大学, 総合国際学研究院, 准教授 (80251312)
鳥羽 耕史 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90346586)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 矢内原忠雄 / 学生運動 / 大学 / 社会意識 / 戦後日本社会 |
Outline of Annual Research Achievements |
「矢内原忠雄学生問題研究所資料」について、以下の3つの研究課題に取り組み、1950年代から60年代にかけての社会意識、とりわけ若者意識の変化と、それに正面から対した知識人の態度に関する社会学的研究を進めた。第一は、デジタル化とデータベース化である。第二は、同資料を通じた学生運動の言説分析、および若者意識の構造と変化の分析である。第三は、矢内原忠雄の晩年の思想における学生問題の重要性の解明である。 本年度は、未開封資料の整理と資料の目録化を進め、また、懇談会記録等の本研究の基礎となる資料についてのデジタル画像撮影を進めた。 本年度の具体的な研究成果は、次の通り。(1)未開封資料の現状記録・開封・ID付け・シリーズ情報の記録・学生意識調査原票を除くアイテム情報の取得、(2)懇談会記録等の基礎資料のデジタル化、(3)公開研究会の開催、(4)海外ネットワークの展開(特に台湾国立高雄第一科技大学の赤江達也助理教授)、および東京大学史史料室との資料提供・協力体制の構築。 なお、一連の作業プロセスのなかで、平成25年7月に資料調査を行った際、「矢内原文庫」と称されるロッカー3本分の未開封資料が新たに発見された。同年8月の研究会で慎重に検討した結果、(1)当初計画していた資料に新資料を加えて詳細な目録を作成すること、(2)資料はすべて、PDFではなくカメラ撮影によりデジタル化することが決定された。当初の計画では平成26年1月までに学生問題研究所資料の全貌を把握し、PDF化によってデジタル化し、同年3月までに資料をデジタル共有・検討し、共有化された情報に基づいて研究を深化させる予定であったが、上記の理由により一部の事業の変更と繰越が必要となった。計画を一部変更し、変更後の計画に沿いつつ、目録作成・資料のカメラ撮影を遂行し、データを共有した。平成26年9月末時点において、補助事業は円滑に完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画、ならびに変更後の計画に沿って円滑に作業が完了したため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に沿って、研究を推進する。
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Research Products
(1 results)