2016 Fiscal Year Annual Research Report
矢内原忠雄学生問題研究所未発掘資料から見る1950年代の学生運動と若者意識の分析
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25245058
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉見 俊哉 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (40201040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小玉 重夫 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (40296760)
佐藤 健二 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (50162425)
野上 元 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (50350187)
米谷 匡史 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (80251312)
鳥羽 耕史 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90346586)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 矢内原忠雄 / 学生運動 / 大学 / 社会意識 / 戦後日本社会 |
Outline of Annual Research Achievements |
「矢内原学生問題研究所資料」のデジタル化とデータ共有の仕組みを整理し、資料の分析を進めた。資料分析の結果については、平成28年6月27日、10月17日、平成29年3月13日に開催された研究会において、集中的に検討された。資料分析を進めるなかで、とりわけ(1)戦後の東京大学教育学部(海後宗臣)と学生問題研究所との関係、(2)矢内原忠雄とアジア財団との関係を中心に考察が深められた。これらの点については、従来の研究では明らかにされてこなかった問題であり、戦後日本の大学再編と学生との関係を解明していくうえで、新たな視座を提供するものとなろう。これらの分析結果に並んで、研究会では東京大学名誉教授であり、東京大学史研究の第一人者である寺﨑昌夫氏にヒアリングを行い、「学生問題研究所(文書)について」と題された資料提供を受けることができた。 また、目録のメタデータを作成し、同時に東京大学文書館のデータベースとの有機的な統合を図った。メタデータの作成にあたっては、学生問題研究所が独自に作成していた整理目録が新たに発見されたため、この分類法に即して整理を進めることができた。また、今後の資料の公開・利用に向けて、原資料の管理を徹底し、東京大学文書館の協力を仰ぎながら長期保存のための環境を整備していった。資料のデジタル化に関しては、新規の資料撮影は行わなかったが、オープンリールテープ12巻に記録された音声データを復元することに成功し、新たな資料を入手することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
資料のデジタル化および分析が、おおむね当初の計画通りに進行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度における成果報告書の完成を念頭に、資料の分析を加速させる。分析にあたっては、その分析内容妥当性を審議し、より高水準の研究を展開するため、外部の専門家による意見を求める。以上を遂行するために、公開研究会やシンポジウムを開催し、研究の水準を維持するとともに、研究計画が滞ることなく円滑に進むよう、随時、進行状況をチェックしていく。
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Research Products
(18 results)
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[Book] 岩波書店2016
Author(s)
小玉重夫編
Total Pages
304
Publisher
岩波講座・教育 変革への展望1 教育の再定義
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