2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25245063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
亀田 達也 北海道大学, 文学研究科, 教授 (20214554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中丸 麻由子 東京工業大学, 社会理工学研究科, 准教授 (70324332)
高橋 伸幸 北海道大学, 文学研究科, 准教授 (80333582)
犬飼 佳吾 大阪大学, 社会経済研究所, 助教 (80706945)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 群知能 / 集合知 / 種間比較 / インターネット実験 / 数理モデル / シミュレーション / 集団実験 / 行動生態学 |
Research Abstract |
「個人のもつさまざまな情報をよりよい社会的決定のためにどのように集約できるのか」という問いは、21世紀の科学の直面する重要課題の1つである。本研究は、近年、生物学領域と情報科学で大きな注目を集めている社会性昆虫の「群知能」に関する知見を参考にしながら、人間の集合行動における「集合知」の発生可能性について検討する。社会性昆虫であるアリの研究者と連携することで、人間集団において集合知の生まれる認知的・生態学的な条件について、数理モデル、コンピュータ・シミュレーション、種間比較実験(アリとヒトとの比較実験)、インターネット実験などを組み合わせることで、理論的・実証的に明らかにする。本研究は「集合知」の成立要件に関する基礎的な知見を提供すると同時に、インターネットを介した情報の効率的集約や社会的な合意形成のあり方についても重要な応用的示唆を与える。本年度は、ヒト-アリ比較実験に向けての基礎作業を行った(プログラム開発とヒト、アリの2種を対象とするパイロットデータの収集)。また、5人からなる実験集団を作り、Multi-armed bandit(MAB)と呼ばれる不確実性下の資源探索状況における社会学習の機能を実験的に検討、機械学習モデルと用いて解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた工程に従って、モデル開発、実験、およびパイロットデータの収集が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
申請書の計画通り、平成26年には、(a) 種間比較実験の実施と解析; (b) 実験データに基づく理論モデルの再検討; (c) インターネット上の間接的相互作用場面における大型集団実験の準備; (d) 国内外における18年度時点までの研究成果の発表と議論;(e) 国際ワークショップの開催、を行う。平成27年度には、(a) インターネット大型集団実験の実施と解析; (b) 実験データに基づく理論モデルの再検討; (c) 国際学会における研究成果の発表と公刊; (d) 国際ワークショップの開催; (e) 研究成果に関する公開シンポジウムの開催; (f) 新たな研究発展方向を探る理論的検討、を行う。
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Research Products
(4 results)