2016 Fiscal Year Annual Research Report
A study of Assessment and Leadrership for teacher education based on Asian Erasmus Mundus
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25245079
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
有本 昌弘 東北大学, 教育学研究科, 教授 (80193093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合田 美子 熊本大学, 大学院社会文化科学研究科, 准教授 (00433706)
彦坂 幸毅 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (10272006)
阿部 昇 秋田大学, 教育学研究科, 教授 (80323129)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アセスメント / リーダーシップ / 教員養成 / assessment for learning / 教育アセスメント / 教員の暗黙知 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、『アジア共同学位の視点に立つ』『教員養成のための』『アセスメントとリーダーシップ』というテーマを掲げて、教員養成の質を担保していくため、アジア共同学位プログラムの視点に立って、欧州起源の概念であるアセスメントとリーダーシップという分野でその基礎を固めます。まず、教科での自己調整学習を踏まえ日本からのアセスメント の再定義を行います。その上で大震災を経験した東北地方を日本のモデルとするような、モード2サイエンス(個人の主体的研究活動から異なる専門を持つ多数の研究者の共同作業へのシフト)から入り、モード3サイエンスを志向し「サスティナビリティ」を切り口に未来志向の4つの概念をアジア共通の課題として据える通教科的設計に基づき、アセスメント・リーダーシップに対応した教員養成のテキストを生み出し、将来の転換点としていきます。
28年度は、4年目となるが、豪州ブリスベンでは、Assessment for Learning の第6回大会に招待され、アングロサクソンからの参加者中心の会議の中でも存在感を大いにアピールすることができた。イスラエルでのISATT Regional Conference 2016 にも招待され、アセスメントの日本文化からのアプローチは、可視化していくことが求められ、不可欠であることが見えてきた。
最終年度となるが、『アセスメントとリーダーシップ』については、日本独自の教育文化があるため、「assessment&evaluation」という西洋と同じ俎上に乗りながら、Community of Practices にも関わりつつ、それをどのように概念枠組みと可視化を行うかが、課題であった。レイヤー、ループ、プロセスなどシステムとしてとらえることを通じて、学校内外のシステムに7つの要素を立体的に大胆に付置することにより、複雑性とそのダイナミズムが少しでも伝達できるものとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東北師範大学より、日本の校内研修の秘訣を探る博士後期課程の留学生と共著論文を2編書いたことから、2017年度、現地で集中講義をもつこととなった。シンガポール教育省での教育アセスメント会議のシンポでも、講演することとなった。その際に、質的方法論を探り、システム思考のアプローチと、ナラティブ探求を模索し、手応えを感じているところである。リーダーシップについては、知識創造企業とは異なり、学校では共感という点があり、造語として、「エンスピリティド・リーダーシップ」(Bob Stilger)を採用することとした。さらに、アリゾナ州立大学、21世紀型スキルのP21、組織学習協会(Sol)Ed-Partnershipと連携が取れ、SoL-Japan、さらにはシステムダイナミクス学会、を通じて、具体的なアプローチを学校教育の中で進めることもできた。
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Strategy for Future Research Activity |
教室アセスメントにおける国際会議にて、学習者の役割(student agency)に迫れるように、データ収集の方法を鋭意考える。アジアの中での日本文化とアセスメントの関係を突き詰めていく中で、実践を解きほぐしていく。未来志向の概念に生徒がかかわりを持てるよう、ハザード(誘因となる自然力)、世界の水(バスタブから)、ロボット工学などSTEMから具体化し、知識活用によるスキルと、人間性、メターラーニングなど、リーダーシップを組織学習の中に位置づけられるよう、異分野融合、新学術領域提案に結び付けていけるように最大限の努力をしていく。
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Research Products
(8 results)