2015 Fiscal Year Annual Research Report
リネッジ生存癌遺伝子TTF-1/NKX2-1の肺腺癌における役割のシステム的理解
Project/Area Number |
25250017
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高橋 隆 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50231395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳澤 聖 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20372112)
宮野 悟 東京大学, 医科学研究所, 教授 (50128104)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 癌 / シグナル伝達 / システム生物学 |
Outline of Annual Research Achievements |
TTF-1の生存シグナルを担うROR1受容体型チロシンキナーゼ(RTK)について、コンディショナルノックアウトマウスを用いた個体レベルの機能解析と、主としてインビトロの生化学的解析による分子レベルの機能解析の双方において、順調な進捗を得ることができた。肺特異的なSP-Cプロモーターによる変異EGFRのトランスジェニック(TG)マウスと、Ror1コンディショナルノックアウト(KO)マウス(Ror1flox/flox-Cre)を樹立・交配して得たRor1flox/flox-Cre-mutEGFRマウスにおいて、CT画像において腫瘍が未発生と考えられた8週齢からオイル(コントロール)またはタモキシフェンの投与を開始した。その結果30週齢の時点で、オイル投与群(n=6)においては僅か17%の生存率であったのに比し、タモキシフェン投与群(n=9)では100%が生存しており極めて有意な生存期間の延長がみられ、ROR1は肺腺癌の発生・進展において重要な役割を持つ分子であることが個体レベルで確認された。また、肺腺癌細胞株を用いたインビトロの解析において、ROR1がキナーゼ活性非依存的に、カベオラの構造蛋白であるCAV1の発現維持を通じて、多様なRTKの活性化と生存シグナルの維持に重要な役割を担っており、ROR1の抑制が他のRTKを介したバイパスシグナルによるEGFR-TKI耐性株にも有効な可能性を見出した。 システム生物学的なアプローチによって、TTF-1による遺伝子発現制御の調節に関わる機能未知な遺伝子として探索・同定したMXTN遺伝子が、TTF-1による標的遺伝子MYBPHの転写活性化を抑制することを見出した。また、MXTNが、TTF-1のDNA結合能を抑制することによりMYBPHの発現を負に制御しており、また、癌細胞の運動能に対して促進的に機能することが明らかとなった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] ROR1 sustains caveolae and survival signaling as a scaffold of cavin-1 and caveolin-12016
Author(s)
Yamaguchi T, Lu C, Ida L, Yanagisawa K, Usukura J, Cheng J, Hotta N, Shimada Y, Isomura H, Suzuki M, Fujimoto T, Takahashi T
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Journal Title
Nat Commun
Volume: 7
Pages: 10060
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Targeting CERS6-dependent metastasis-prone phenotype in lung cancer cells2016
Author(s)
Suzuki, M, Cao K, Kato S, Komizu Y, Mizutani N, Tanaka K, Arima C, Chee TM, Yanagisawa K, Tagawa N, Shiraishi T, Usami N, Taniguchi T, Fukui T, Yokoi K, Wakahara K, Mizutani Y, Igarashi Y, Inokuchi J, Iwaki S, Fujii S, Satou A, Matsumoto Y, Ueoka R, Tamiya-Koizumi K, Murate T, Nakamura M, Kyogashima M, Takahashi T
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Journal Title
J Clin Invest
Volume: 126
Pages: 254-265
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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