2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25251032
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鹿内 利治 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70273852)
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Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2016-03-31
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Keywords | 葉緑体 / NDH / 光化学系Ⅰ / 超複合体 / LhcI / 光合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
NDH複合体は、リンカータンパク質である、Lhca5とLhca6を介して光化学系Ⅰ(PSI)複合体と相互作用している(NDH-PSI超複合体)。電子顕微鏡の観察から、NDH複合体は、PSI複合体の集光アンテナ側と相互作用する。PSI複合体の集光アンテナは、Lhca1-4から成る。前年度までの解析から、少なくともLhca6は、4つの集光アンテナによって形成される半円弧の外側に結合すると考えられる。Lhca6の結合部位を決定する目的で、各集光タンパク質を欠損する変異株において、NDH-PSI超複合体の形成を調べた。 Lhca1/Lhca4とLhca2/Lhca3は、それぞれヘテロダイマーを形成している。Lhca2を欠損するとLhca3も不安定化するが、NDHは、Lhca1/Lhca4を介してPSIと結合している。Lhca6は、Lhca1/Lhca4と結合している可能性が考えられるが、本来Lhca2/Lhca3と結合するLhca5もLhca1/Lhca4と結合できることが示唆された。一方、Lhca4を欠損すると、そこにLhca5が入るが、この変異株でもNDH-PSI超複合体が検出された。この場合、Lhca6は、Lhca1/Lhca5と結合していると考えられる。Lhca2、3、4を欠損する変異株では、NDH-PSI超複合体は不安定になり、NDHは様々な大きさの複合体に検出された。Lhca1/Lhca5は、Lhca2/Lhca3の存在下で安定化するが、単独では不安定と考えられる。NDHはLhca1/Lhca5を介して不安定な超複合体を形成するが、1コピーあるいは、2コピーのPSIとの結合を欠いた複合体が検出された。 以上の結果から、Lhca6はLhca1/Lhca4の外側、一方、Lhca5はLhca2/Lhca3の外側に結合することで、NDHとの結合を仲介するモデルが考えられる。しかしながら、6つのLhcaタンパク質の間では、機能のある程度の 互換性がある。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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