2014 Fiscal Year Annual Research Report
もやもや病の分子病態の解明とその成果に基づく予防・創薬事業
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25253047
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小泉 昭夫 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50124574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土生 敏行 京都大学, 放射線生物研究センター, 助教 (70346071)
原田 浩二 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80452340)
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Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2016-03-31
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Keywords | 分子遺伝疫学 / 予防医学 / 社会医学 / 衛生学 / 医歯薬学 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. RNF213 R4810K により感受性の高まる病態群の解明: 2006年から追跡を開始した家系においてMRAにより脳動脈の狭窄病変の有無でリスク評価を開始した。内頚動脈終末部における狭窄病変は、進行していることが確認できた。
2. RNF213 R4757K 高発現Transgenic mouseの作製と形質の評価: 現在ヒト遺伝子のsyntheny であるRNF213 R4757Kおよびwild typeのRNF213 を、CAG配列をPromoterとしてLoxPの系に挿入し、過剰発現系Transgenic mouseを作成した。血管内皮細胞、平滑筋細胞、遺伝子破壊マウス、野生型マウスを用いて、脳低酸素曝露を行ったところ、R4757Kを血管内皮細胞に過剰発現するマウスにおいては、Angiogenesisは抑制されていた。
3. もやもや病発症にあたりRNF213 R4810Kとともに作用する環境要因の解明: R4810Kの過剰発現を引き起こす契機の同定と過剰発現が与える影響について系統的に探しInterferonによりヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)において、RNF213 が極めて強力に誘導されるメカニズムについてPromotorに存在するSATAXが関与することを証明できた。また、RNF213が、AAA+であることから、その構造に注目し、First AAAのdeletion、Walker B Motifの変異体を作り、Angiogenesis への影響をみた。Walker Bの変異により、Angiogenesisが抑制され、AAA+の削除変異では、影響が認められないことが判明した。またR4810KのATPase活性の測定を行い、低下を認めた。以上のことから、R4810Kはdominant negative 機構によりAngiogenesisを抑制すると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時の研究計画に記載したように、 1. RNF213 R4810K により感受性の高まる病態群の解明: 2006年から追跡を開始した家系において、内頚動脈終末部における狭窄病変は、追跡を行うことができた。また、過去の感染症の既往歴について聞き取り、系統的に行い現在集計中である。
2. RNF213 R4757K 高発現Transgenic mouseの作製と形質の評価: 予定通り、Angigenesisの評価を行うことができた。
3. もやもや病発症にあたりRNF213 R4810Kとともに作用する環境要因の解明: Promoter Assay: Interferonによるpathwayが同定できた。
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Strategy for Future Research Activity |
1. RNF213 R4810K により感受性の高まる病態群の解明: フォローを継続し、過去の感染症の既往歴について聞き取り、系統的に行い集計を継続的に行う。
2. RNF213 R4757K 高発現Transgenic mouseの作製と形質の評価: 今後Arteriogenesis の評価を行う。
3. もやもや病発症にあたりRNF213 R4810Kとともに作用する環境要因の解明: 低酸素状態によりAngiogenesis が抑制されことから、狭窄によるArteriogenesisを評価する。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] An integrative study of the genetic, social and environmental determinants of chronic kidney disease characterized by tubulointerstitial damages in the North Central Region of Sri Lanka2014
Author(s)
Nanayakkara S, Senevirathna STMLD, Abeysekera T, Chandrajith R, Ratnatunga N, Gunarathne EDL, Yan J, Hitomi T, Muso E, Komiya T, Harada KH, Liu W, Kobayashi H, Okuda H, Sawatari H, Matsuda F, Yamada R, Watanabe T, Miyataka H, Himeno S, Koizumi A.
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Journal Title
Journal of Occupational Health
Volume: 56(1)
Pages: 28-38
DOI
Peer Reviewed
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