2015 Fiscal Year Annual Research Report
未知なる歯髄細胞の機能を解析し、新たな歯髄再生療法の臨床的展開を目指す。
Project/Area Number |
25253101
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
横瀬 敏志 明海大学, 歯学部, 教授 (90245803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 利雄 福岡歯科大学, 歯学部, 准教授 (40248547)
川島 伸之 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60272605)
尾関 伸明 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (70469005)
西村 英紀 九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (80208222)
金指 幹元 鶴見大学, 歯学部, 講師 (80339811)
池田 毅 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 研究員 (90244079)
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Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2016-03-31
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Keywords | 歯髄再生療法 / Ectodin / スフェロイド / 歯髄幹細胞 / 象牙質形成 / 生体ガラス / ES細胞 / レーザー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終業績の概要は次の三点に絞られた。1.歯髄組織に存在する幹細胞を利用した歯髄再生療法への基礎的な知見。2.歯髄再生療法へ応用するためのヒトのES細胞から歯髄幹細胞へ分化誘導させる方法の確立。3.新たな歯髄保護法のための生体活性ガラス(BAG)が有する象牙質形成能を確認した。以下にこれらの内容について述べる。 1.ヒトおよびラットの歯髄組織から多分化能を有する未分化間葉細胞を分離法を確立し、それらの細胞におけるectodinの細胞機能に及ぼす影響を分子生物学的に調べた。その結果、ectodinは wnt10aを介してカノニカル経路に作用して象牙質形成をコントロールしていることが分かり、ectodinが歯髄再生療法に応用可能な因子であることを示した。また、これらの歯髄幹細胞 を低接着性ディスクを用いたスフェロイド培養を行うことによって、より効率良く象牙質形成を誘導することができることを示した。さらに低出力レーザー照射を利用して象牙質形成をコントロールできる可能性を示した。2.ヒトのES細胞を培養しレチノイン酸の添加と3次元培養によってCD29,CD44,CD73およびCD90が陽性の血管新生と神経再生能を有する歯髄幹細胞を誘導できた。そして、これらの細胞がより象牙質形成を促進するscaffoldの開発のために魚コラーゲンを利用して安全性の高い担体を開発した。3. 生体親和性の優れた生体ガラスは骨形成促進作用があることから骨補填剤として使用されているが、ストロンチウムが硬組織形成に重要な役割を果たしていることがわかり、これを象牙質形成に応用するために、ラットの臼歯露髄面に応用したところ効率良くdentin bridgeの形成が見られ、生体ガラスが新たな覆髄剤になる可能性を示した。 以上のように本研究では最大の目的であった歯髄再生療法の新たな臨床的な展開を行うための知識ならびに方法を示すことができた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)