2014 Fiscal Year Annual Research Report
BSE(牛海綿状脳症)由来vCJDプリオン高感度検出法の臨床応用研究
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25257506
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
北本 哲之 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20192560)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | プリオン / 増幅法 / PMCA法 / 微量検出法 / 2次感染予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
ウシ海綿状脳症(BSE)由来のvCJDは、わが国では1例の発病者しかないが、英国では180例以上の発病を認めている。ウシからヒトへの感染は、BSEがコントロールされつつある現在心配事項ではなくなった。しかし、vCJD未発病のキャリアーからの輸血などによる2次感染の危惧は、現在でも重要な問題である。本研究は、我々が開発したvCJDプリオンの増幅法を用いて、血液などの感染性を検出し、2次感染を未然に防ぐことをその目的としている。 本年度の、主な実績として2つの進展が見られた。1つは、従来血液中にはPMCA(Protein misfolding cyclic amplification)法を実施するにあたり阻害物質が含まれていることが報告されており、これが現実的なPMCA法の応用を困難にさせると思われていたが、我々は同時にPMCA法の促進因子も存在し、血漿20%以上の濃度でヘパリン存在下では有効なPMCAによる増幅を得られることを証明したことである。また、促進因子も阻害因子もタンパクであろうことを突き止めた。この事実によって血漿濃度を上昇させてもvCJDプリオンの増幅が可能となった(論文準備中)。 さらに大きな進展は、英国での我々の技術の導入に成功したことである。英国のスコットランド血液バンクのグループは、我々が供給したPMCAの基質を用いることで、vCJDプリオンの10-12log希釈したサンプルからの増幅に成功した。我々の技術では10-11~12log程度であったから、十分それに比較できる技術指導に成功したことになる。これによって英国で診断法を応用するという我々の計画はさらに現実化している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初から、PMCA増幅装置が英国と異なることが我々の計画のボトルネックとなる恐れがあったが、早くも今年度中に我々の検出感度異常の感度でのPMCA増幅が英国スコットランド血液バンクの研究室で成功した。もちろん、我々の研究室の竹内助教がエジンバラ留学中指導したとはいえ、血液バンク研究室の努力の賜物である。 さらに、現実的な血液からの増幅法にとってなくてはならない、血漿濃度の高いところでPMCA法が促進されることを見出し、当初の計画以上に順調にすすんでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
英国スコットランド血液バンクのグループと共同で確立した方法を用いてWHOから依頼されているNIBSC(National Institute for Biological Standards and Control)の検査試験に我々の方法が有効かどうかを検定してもらう予定である。この検定試験は、vCJDとコントロールの脳、血液などをダブルブラインドで検査して、その検査法の有効性を評価するものである。準備が整い次第検討する予定である。
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[Journal Article] Clinical features of genetic Creutzfeldt-Jakob disease with V180I mutation in the prion protein gene.2014
Author(s)
Qina T, Sanjo N, Hizume M, Higuma M, Tomita M, Atarashi R, Satoh K, Nozaki I, Hamaguchi T, Nakamura Y, Kobayashi A, Kitamoto T, Murayama S, Murai H, Yamada M, Mizusawa H.
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Journal Title
BMJ Open
Volume: 4(5)
Pages: e004968
DOI
Peer Reviewed
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