2014 Fiscal Year Annual Research Report
バースト的な負荷変動に耐えうる投機的再構成が可能なビッグデータ処理基盤
Project/Area Number |
25280022
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
小口 正人 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (60328036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 美由紀 芝浦工業大学, 教育イノベーション推進センター, 教授 (30227863)
新谷 隆彦 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 准教授 (30604623)
山口 実靖 工学院大学, 工学部, 准教授 (50439262)
後藤 厚宏 情報セキュリティ大学院大学, 情報セキュリティ研究科, 教授 (90558868)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ビッグデータ / バースト性 / 投機的再構成 / ソーシャル情報 / クラウド / SDN |
Outline of Annual Research Achievements |
社会が生み出すデジタルデータが急増するなか、多種多様なデータを多角的に解析可能なビッグデータ処理基盤は社会情報基盤として着目されている。ビッグデータ処理基盤には実世界を反映する形でバースト的負荷変動が起こり得る。本研究では、システムの処理負荷変動に加え、バースト的負荷変動となる社会要因をもモニタリングし、投機的にシステム再構成を行い、実際に極端な負荷変動が起きた場合にも十分に稼働可能なビッグデータ処理基盤の構築方式の確立を目指している。一旦重い負荷が生じてからシステム再構成を速やかに行うことは難しく、社会情報基盤として求められている安定した稼働状況を実現するために、提案手法では、投機的な計算機資源の確保後、優先順位付システム再構成により計算機資源利用の最適化を目指してきた。 本研究においてまず問題になるのは、社会要因のモニタリングとそこからいかに必要な情報を抽出するかということである。社会要因のモニタリングとしては、例えばSNSなどのソーシャルデータから関連する情報を抽出する方法が考えられる。今年度は地震などの災害時にTwitterのデータ解析を行い、そこから通信ネットワークの障害に関わる情報を抽出するアプローチを行って、成果を挙げることができた。また緊急地震速報のように、これらから被害が出る可能性のある情報に関しても、システムに取り込む環境を構築した。このような緊急災害時などにおけるモニタリング情報を入力として、クラウドや広域ネットワークをOpenFlow/SDNのようなネットワーク技術を用いて制御する手法についても検討を進めている。これらの成果の組み合わせにより研究目標を達成する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、バースト的な負荷変動が起こる場合のシステムの再構成を投機的に行う手法を検討しているが、まずバースト的な負荷変動が起こりそうな状況を把握する部分をこれまでにうまく構築して来られており、またそのようなモニタリング情報を入力としてシステムを再構成する部分の構築も進んでいる。したがってこれらをうまく組み合わせて行く事により、当初の目標が達成できると考えられ、順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
上記のように本研究は当初の計画通り順調に進展しており、このまま続けて行けば目標が達成できると考えられる。今年度はこれまでの研究成果を総括し、これらをうまくまとめて行く事によって成果が挙げられると考えている。
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Causes of Carryover |
前述のように今年度の研究進捗は概ね計画通り順調に進んでいる。ただし細かいレベルで後回しにした実験があったり、研究発表が次年度にずれ込んだりしたものがあったため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記の次年度に回した実験、および次年度に延びた研究発表に使用する予定である。
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