2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25280029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
若宮 直紀 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (50283742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 伸一 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (20324741)
小泉 佑揮 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (50552072)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 情報ネットワーク / 自己組織化 / 機能創発 / 構造的進化 |
Research Abstract |
本年度は,通信サービスに対する要求が多様かつ変化する環境において,自律的な機能の適応によって適切な通信サービスを提供できる情報ネットワークを実現するための機能創発機構を検討した.検討した機能創発機構では,ノードは,有する機能の異なる多数の機能モジュールと,それらの組み合わせを管理する組み合わせテーブルを保持しており,ユーザからのリクエストに対して,組み合わせテーブルにもとづいて確率的に機能モジュールを選択し,機能を提供する.さらに,その結果にもとづいて組み合わせの選出確率を調整するとともに,遺伝的アルゴリズムの選択,交叉,突然変異により新しい組み合わせを生み出すことで,リクエストに対する適合度の向上と,リクエストの変化に適応する.シミュレーション評価により,リクエストに対してユーザのスコアに基づいたマッチングを行い,遺伝的アルゴリズムによる組み合わせテーブルの更新においては,ユーザのスコアに基づいた交叉対象の選択と,全ユーザのスコアに基づいた削除対象の選択を行うことにより,ユーザのリクエストの変化に対して適応的な機能提供が行えることを明らかにした. また,機能結合ネットワークの構造的進化機構の構築に向けて,ネットワーク全体のトポロジー情報を用いることなく自己組織的にトポロジーを組み替える手法を検討した. 具体的には,平均ホップ長が短く機能ノードの離脱に対してロバストとなる,次数分布がべき則となるトポロジーを自己組織的に構築する手法を提案した.評価では,平均ホップ長やEfficiency指標に関して,全体情報を用いてトポロジーを構築するBAモデルと同等となることを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の実施計画では、1) 機能モジュールの組み合わせに基づく機能的創発機構のコンセプトプルーフを得る、2) 機能結合ネットワークのトポロジーを組み替える手法を検討することを挙げており、それぞれの研究項目は順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画通り、平成26年度は機能創発機構の定量的評価を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
通信サービスに関する様々な環境を入力とした計算機シミュレーションを実施する予定であったが、本年度は機能創発機構の考案にあたって、方式の立案、評価と評価結果にもとづく修正がメインとなったため、高性能な計算機能力が不要となったため。 平成25年度に、機能創発機構の考案が完了し、いくつかの環境に対する有用性を示すことができている。平成26年度は通信サービスに関する様々な環境下での計算機シミュレーションを実施する。そのための計算資源確保に使用する計画である。
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Research Products
(2 results)