2014 Fiscal Year Annual Research Report
コンテンツベース・スマートコミュニティインフラの構築と展開
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25280033
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
西 宏章 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00365470)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | FPGA / 情報匿名化 / スマートコミュニティ / DPDK / 技術標準化 |
Outline of Annual Research Achievements |
インフラ構築軸としてソフトウエアルータを構築し、評価環境の構築を行った。構築したシステムは、研究会でのデモ展示を行い、大きな反響を得た。インフラ構築軸・プライバシー保護技術について、まずインフラ構築軸に関して、論文投稿を行うと同時に、透かし技術についての検討を進め、評価を行っている。プライバシー保護技術はFPGAによる実装を通して、最終的な評価を行い、成果まとめている状況にある。 また、ソフトウエアルータは、完成後さらなる拡張を進めるため、システム設計を継続して行っている。一つは、パフォーマンスの向上である。ソフトウエアルータの欠点は、全ての処理においてメモリコピーを伴うことによる処理速度の低下にあった。近年DPDKと呼ばれる専用ネットワークインタフェースにより、ネットワークインタフェースカードがユーザメモリ空間に直接ネットワークストリームを前処理後転送する機構が利用可能となった。このDPDKとソフトウエアルータとの融合について取り組んでいる。もう一つが、ユーザ目線に立った改善であり、アプリケーション設計効率の向上である。これらの特徴を用いつつ、処理のローカリティを有効活用した利用したレコメンデーションサービスなど各種アプリケーション評価も継続して行っている。 匿名化手法はITU-TにおけるFocus Group Smart Sustainable Citiesでの提案を済ませており、近日にDeliverableとして公開される予定である。 DPDKの登場と採用により、当初の予定であったフルFPGA実装よりも効率よくかつ、処理スループットの向上を容易に高めることが可能となり、実際に、パケットジェネレータを用いたスループット評価においても基本性能においてDPDKが優れていることが示されている。ただしDPDKは高機能化には適さず、連携アーキテクチャが今後必要となることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに進んでいる。研究実績の概要でも述べたが、申請時当初はFPGAを用いてパケット処理を高速化する予定であったが、ネットワークストリームの前処理とユーザ領域へ直接ゼロコピーでDMA転送が可能なDPDKの登場により、容易に高速化が可能となった。したがって、全機能をFPGAで実装することの意味が薄れ、積極的にDPDKを利用しつつ不足している機能をFPGAで補うという設計が、より最終目標に近い形態であるといえる。したがって、当初の予定には含まれていないDPDKの積極活用が加わっているが、全体として順調に推移しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画通り、実施すると共に、複数のルータが連携して処理をする機構について当初触れていなかったが、この連携機能がスマートコミュニティインフラを形作るうえで、非常に有用となってきた。この点についても検討を重ねる。
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Causes of Carryover |
・論文投稿のため英文校正費用を確保していたが、論文執筆を来年度に延期したため ・Intel Xeon Phi コアプロセッサを購入する予定であったが、Intelより新製品が近いうちには販売されると発表されたため、購入を延期したため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
・論文投稿を行い、必要な英文校正費用として使用する。 ・Intel Xeon Phi コアプロセッサが今年度末発表予定である。購入時期を見極め、新製品が入手できない場合は、実験評価期間も見極めつつ、必要に応じて代替機種を購入のために使用する
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Research Products
(21 results)
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[Journal Article] Router-based Content Aware Data Redirection for Future CDN Systems2014
Author(s)
Janaka Wijekoon, Shinichi Ishida, Erwin Harahap, Rajitha Tennekoon and Hiroaki Nishi
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Journal Title
International Journal of Computer Network and Information Security (IJCNIS),Vol. 6, No. 7, ISSN: 2074-9090 (Print), ISSN: 2074-9104 (Online) Published By: MECS Publisher
Volume: 6
Pages: ページなし
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Electrified Vehicles and the Smart Grid: the ITS Perspective2014
Author(s)
X. Cheng, X. Hu, I. Husain, K. Inoue, P. Krein, R. Lefevre, Y. Li, H. Nishi, J. Taiber, F. Wang, L. Yang, Y. Cha, W. Gao, and Z. Li
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Journal Title
Intelligent Transportation Systems, IEEE Transactions on (Volume:15 , Issue: 4 ), pp.1388-1404, ISSN 1524-9050, INSPEC Accession Number: 14501119
Volume: 15
Pages: 1388-1404
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] データ二次利用基盤構築のための匿名化処理機構2014
Author(s)
中村 優一, 岡田 健吾, 山口 史人, 西 宏章
Organizer
電子情報通信学会技術研究報告信学技報, Vol.114, No.155, pp.119-124
Place of Presentation
朱鷺メッセ新潟コンベンションセンター (新潟市)
Year and Date
2014-07-29 – 2014-07-29
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[Presentation] ユーザ行動履歴分析に基づくロードバランサの提案2014
Author(s)
岡野 博典, 山口 史人, 高際 兼一, 西 宏章
Organizer
電子情報通信学会技術研究報告信学技報, vol. 114, no. 18, CQ2014-14, pp. 69-74, 2014年4月
Place of Presentation
広島市立大学 (広島市)
Year and Date
2014-04-25 – 2014-04-25
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