2013 Fiscal Year Annual Research Report
シナジー効果を加速するソフトウェアとハードウェアの協調設計基盤
Project/Area Number |
25280041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
滝沢 寛之 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (70323996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 広明 東北大学, サイバーサイエンスセンター, 教授 (40205480)
青木 孝文 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (80241529)
佐野 健太郎 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (00323048)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際情報交換(米国) / アクセラレータ / GPU / FPGA |
Research Abstract |
本研究では、特定用途向けのアクセラレータのハードウェアと、そのアクセラレータ上での処理を記述するためのプログラミング環境を協調して設計することを考える。アクセラレータを利用するためのプログラミング環境は、汎用プロセッサからのアクセラレータの制御を記述するためのアクセラレータ制御用言語(あるいはAPI)と、アクセラレータ上での処理であるカーネルを記述するためのカーネル記述用言語から構成されると考えることができる。そのようなプログラミング環境の設計において、アクセラレータ制御用言語をアプリケーション間、アクセラレータ間で極力共通化する。一方、カーネル記述言語については、各アクセラレータに適切なものを切替えて使えるように設計する。このような構成に分けて考え、それぞれのプログラミングモデルを適切に設計することによって、アプリケーションプログラムの大部分をアクセラレータ間で共通化でき、アクセラレータの機能を最大限に活用しなければならない重要なカーネル部分のみを適切なカーネル記述言語を選択して柔軟に記述することを目指している。 平成25年度には、アクセラレータ制御用言語としてOpenCLを想定しカーネル記述言語の設計を行った。ストリーム処理専用プロセッサを対象としてカーネル記述言語を設計し、FPGA上に同プロセッサを実装する際のハードウェア量削減に効果があることが示された。また、より多様なアクセラレータに対応するために現在のOpenCLでは足りない機能を指摘し、その機能を補う拡張を提案した。 特定用途向けのアクセラレータの設計も進め、ストリーム処理専用プロセッサやマルチメディア処理専用プロセッサの設計と評価も行った。 さらには、画像処理の高速化におけるアクセラレータの有効性を示すために、現在広く用いられているGPUを用いて画像処理プログラムの実装を行い、その性能向上を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実績の概要でも述べたとおり、本研究課題で平成25年度の達成を目指していたカーネル記述言語の設計やOpenCLの拡張を行うことができ、特に後者に関してはイリノイ大学アーバナシャンペーン校のHwu教授との国際共同研究という形で成果も出始めている。前者に関しては、ストリーム処理専用プロセッサを対象としたカーネル記述言語の一例を示した段階にあり、今後はそれを一般化して他のプロセッサでも利用可能とすることを計画している。 また、本研究と同様にOpenCLを用いてFPGAの回路生成を行うOpenCL for FPGAの性能評価も始めることができ、現在利用可能な最先端の技術と本研究の成果とを比較できる環境を整備できたことも大きな成果である。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、個々のアクセラレータ向けのカーネル記述言語を設計・開発するための共通基盤を整備していくことが今後の研究方針である。また、各研究分担者がアクセラレータのハードウェア設計やアプリケーション開発を進め、上記の共通基盤の設計方針への提言を行うことで、同共通基盤の実用性を高めていく方針で今後の計画を考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初予定していたよりも国外出張に行かなかったため. 担当学生を増やすことを予定しており,そのために次年度は使用額が増えることが予想される.
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Research Products
(17 results)