2014 Fiscal Year Annual Research Report
クレイク・オブライエン錯視効果を援用した色覚バリアフリー動画像表示システムの開発
Project/Area Number |
25280064
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
末竹 規哲 山口大学, 理工学研究科, 教授 (80334051)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内野 英治 山口大学, 理工学研究科, 教授 (30168710)
田中 豪 名古屋市立大学, システム自然科学研究科, 准教授 (30609805)
田向 権 九州工業大学, 生命体工学研究科(研究院), 准教授 (90432955)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 画像情報処理 / 色覚バリアフリー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,一般色覚者と1・2色型色覚者の双方にとって色弁別が容易で,かつ過剰な色変化がなく違和感の少ない動画像を表示する「色覚バリアフリー動画像表示システム」を構築することである.本研究では,動画像の色覚バリアフリー化に関する問題を時空間上の色の組み合わせに関する最適化問題として定式化する.次に,申請者が以前より開発してきた「混同色線理論と色距離に基づいた色変換アルゴリズム」,及び「クレイク・オブライエン錯視効果を利用した色変換アルゴリズム」を相補的に融合し,この最適化問題を低計算量で解くための求解アルゴリズムを新規に開発する.
研究は,主に基礎理論の構築,及びアルゴリズムの開発,ソフトウェアによる方法論の検証を行うグループ(以下,ソフトウェアG)と,主にハードウェアアクセラレータの設計・開発を行うグループ(以下,ハードウェアG)の2グループ体制で行っている.グループ間/内で,3ヵ月に一回程度の打ち合わせを行い,進捗状況の確認を行った.平成26年度は,ソフトウェアGでは,クレイク・オブライエン錯視効果を高速に実現でき,かつハードウェア化に適した色変換アルゴリズムの開発に注力した.ハードウェアGは,色変換アルゴリズムを実行するシステムの基本設計,並びに動画像処理向けの基本ハードウェア設計を行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度中に予定していた色変換基本アルゴリズム及び動画像向けのアルゴリズムの開発をほぼ終了し,現在,そのハードウェア化についてもアルゴリズムに随時修正を施しながら開発・検証を行っている段階である.
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の予定の通り,開発した色変換アルゴリズムの精緻化,及びカラーマネージメントPCモニタを用いた色変換アルゴリズムの評価を行う.さらに,ハードウェアアクセラレータを完成させ,全体システムを構築し,その評価を行う.また,随時,ハードウェア設計グループと密な連絡を取りながら研究を推進していく予定である.
|
Causes of Carryover |
旅費に関しては,出張の日程が種々の業務と重なり予定通りに出張ができなかったことが理由であり,謝金に関しては,予定していた実験補助員の確保が困難になったためである.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
年度初めより実験補助員の確保に努め,更にH26年度に予定していた学会発表等をH27年度の使用計画に組み込み,予算の効果的な執行を行う.
|