2015 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波を用いた新しい動作計測システムの提案と能楽を対象とした検証
Project/Area Number |
25280065
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
森田 寿郎 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (30329081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 一博 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (60262101)
土井 靖生 東京大学, 総合文化研究科, 助教 (70292844)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 情報システム / 人間情報学 / 人間計測 / 動作計測 / マイクロ波 / 身体技法 / 伝統芸能 / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究項目1:前年度の開発を受け,人体表面の送信機からの電波が人体に遮蔽される効果を考慮したハード改良と多数のアンテナで測定空間を囲んだ実際の環境下での測定を行った.受信機2台それぞれにアンテナ8本,合計16本のアンテナ接続を可能とし,2台の受信機の同期運用のためのクロック信号の送受信,クロックカウンタの共通リセットについて機能確認を行った.同時に実用的な測位距離(10mもしくはそれ以上)を達成すべく,受信機のアンプゲインを高める感度調整も行った.その結果,送受信アンテナ間距離最大24mまでの信号検出を確認できた.この値は設計と整合し,最大100m程度までの信号検出が可能であることが示された.さらにこの環境での測位精度1mmの位置決定が可能であることを実証した.以上により,高精度な3次元測位を実現するという本研究の当初の目的を達成した. 研究項目2・3:マイクロ波を用いた測位装置の開発が遅延したため,身体技法の言語化を目的とした聞き取り調査を行った.調査対象は次に示す伝統芸能の第一線の実演家とし,基本的な身体技法と達人の技法について言語化を試みた. 能楽シテ方2名(観世流顧問含む),狂言方1名(人間国宝),囃子方1名(小鼓方大倉流宗家),文楽大夫1名,三味線1名,人形遣い1名,日本舞踊歌舞伎舞踊2名(人間国宝含む),地唄舞1名(堀派神崎流家元),組踊2名(人間国宝含む),琉球舞踊2名(国指定重要無形文化財「琉球舞踊」指定者含む) その結果,(a)なるべく動かない身体を目指す,(b)体を細分化させて動かす部分と動かさない部分,力を入れる部位と力を抜く部位とを細かく使い分ける技を持つ,(c)体の軸はしなやかさを保ちながらも,ぶれない強さを合わせ持つ,という3技法を抽出した.以上より,身体技法の可視化・言語化に関わる基盤技術と技の伝授の難しさの解消に貢献する知見を得ることに成功した.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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