2013 Fiscal Year Annual Research Report
音声韻律・脳血流データのベイジアン・マイニングに基づく認知症の早期スクリーニング
Project/Area Number |
25280100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
加藤 昇平 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70311032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 昭 社会福祉法人浴風会認知症介護研究・研修東京センター, その他部局等, センター長 (40081707)
遠藤 英俊 独立行政法人国立長寿医療研究センター, その他部局等, 内科総合診療部長 (80501121)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 認知症スクリーニング / 脳血流解析 / 発話音韻解析 / ベイジアン・マイニング |
Research Abstract |
ごく早期の認知症の発見・予防を目とした認知機能障害のスクリーニングは、益々進む社会の高齢化において大いに期待される技術である。本研究では、医療介護施設向けの装置(近赤外分光法fNIRS測定装置内蔵)ならびに、携帯電話等通信端末に組込まれるソフトウェア(音声データ分析)として、音声韻律・脳血流のデータマイニングアプローチに基づく認知症の早期スクリーニングを開発する。初年度である平成25年度は以下の項目について研究を実施した。 1)刺激課題の研究開発:fNIRS/音声の生体信号測定時に被験者に提起する課題を開発した。ここでは、被験者の課題回答時の反応がfNIRSならびに音声に有効に表出することを目的として、日常会話(5分:季節、旅行、グルメ、暮らし)、回想課題(5分:誕生日と出身地、昔の台所風景と雑貨)、カテゴリー想起課題(2分:動物、果物)、ワーキングメモリ課題(90秒:語音整列(WAIS-III))から構成されるブロックデザインの課題を設計した。 2)fNIRS・音声同時計測と課題実行時のfNIRSデータ分析:1)で開発した認知課題を遂行中の高齢者22名(年齢64-93歳、うち、健常7人、MCI10人、軽度AD5人)に対して音声・fNIRS同時計測を行った。ここでは、認知課題実行中の高齢者の脳活動計測として、多チャンネル近赤外光脳機能イメージング装置FOIRE-3000(島津製作所製)を用いて、前頭前野に22チャンネル、右側頭葉および頭頂葉に10 チャンネル、左側頭葉および頭頂葉に10チャンネル、合計42チャンネルの部位において脳血流を計測した。これらのfNIRSデータを統計分析したところ、検査者との日常会話において健常群の高齢者は疾病群(MCI/AD)の高齢者に比べてより広範囲かつ高レベルに脳機能を活用することを示唆する結果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床データの採取に欠かせない、認知症専門医療機関との連携が上手くすすみ、実験データの採取が順調に進んだ。具体的には、fNIRS測定装置および、実験採取場所として、研究分担者の研究機関である国立長寿医療研究センター病院の施設を利用し、当病院への外来患者から、認知症専門医の診察と医学的知見から適切な被験者の選定と被験者からの協力を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は、高齢者医療の専門医療機関、および、認知症専門医、言語・聴覚の評価と機能回復のスペシャリスト、ならびに、高齢者の協力が欠かせない。今後も、これらの連携機関・実験協力者と蜜にコミュニケーションを取り、研究を円滑・効率的に進めてゆきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費として購入した光イメージング脳機能計測装置が当初の計画よりも大幅に安価に購入できたため。 光イメージング脳機能計測装置の測定周辺機器を補強するか、装置自体をもう1台購入することで複数人同時測定を試みたい。
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