2013 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の健康で安全な生活のための居住環境と住まい方に関する基礎的・実践的研究
Project/Area Number |
25282016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
都築 和代 独立行政法人産業技術総合研究所, ヒューマンライフテクノロジー研究部門, 研究グループ長 (70222221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 龍太郎 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 副所長 (20150881)
坂本 雄三 独立行政法人建築研究所, 理事長 (30114490)
磯田 則生 奈良女子大学, 名誉教授 (60016871)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 人間生活環境 / 快適性 / 老化 / 生理学 / 省エネルギー |
Research Abstract |
(1)季節における温度と血圧の関係を調べるための実生活場面における調査実験では、5月、8月、11月、2月に約1週間ずつの温熱環境計測とその間の25時間の連続血圧計測(30分間隔、夜間は1時間間隔)とアクチグラフを使用した睡眠計測を実施した。対象はシルバー人材センターに所属する高齢者24名(60歳~77歳、平均年齢68.2歳SD4.1歳)で、男性11名(平均69.9歳)、女性13名(66.8歳)であった。寝室温度・湿度については、季節による差が明確に認められたが、アクチグラフによって計測した睡眠時間や睡眠効率等の睡眠には、季節による差が認められなかった。血圧に関しては、現在分析中である。 (2)熱中症予防のために高齢者に適切な冷房計画のための基礎研究では、日射のある屋外暑熱環境において、椅子座安静、立位安静、踏み台昇降を各30分間実施し、屋外環境要素の測定と被験者の生理・心理反応を測定した。被験者は高齢男性11名(平均年齢68.2歳)、高齢女性12名(66.6歳)、青年男性12名(21歳)、青年女性8名(21.3歳)であった。気温は26~31℃、相対湿度は50~65%、風速は、0.6/s~1.2m/sであり、日射量は500~800W/㎡の範囲であり、WBGTは25~28℃であった。被験者の直腸温は座位・立位では上昇が認められず、運動では0.6℃~0.7℃の上昇であった。平均皮膚温は座位では36.5~37℃、立位では35.5~36.5℃、運動では34.5~35.5℃の範囲にあり、心拍数は座位で70~80拍/分、立位で80~90拍/分、運動で約120拍/分であった。測定結果にはグループ間による違いは認められなかったが、運動後の直腸温の低下度が高齢男女の方が青年男女に比べ鈍かった。 (3)高齢者の冷房実態の収集ならびに解析については、上記で述べた(1)での結果を使って分析予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
夏季に研究所の輪番休業の影響を受けにくい、屋外実験を実施したためと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
屋外の日射環境においての運動後の睡眠や冷房状態の測定をすべきかどうか、検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初予定していた計測器の購入を26年度にずらしたため 脳波計と解析ソフトウェアの購入をする予定
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Research Products
(6 results)