2014 Fiscal Year Annual Research Report
理科授業を通して学び続ける教師教育プログラムの開発に関する実証的研究
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25282032
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
益田 裕充 群馬大学, 教育学部, 教授 (30511505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片平 克弘 筑波大学, 人間総合科学研究科(系), 教授 (70214327)
森本 信也 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (90110733)
久保田 善彦 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (90432103)
藤本 義博 国立教育政策研究所, その他部局等, 研究員 (60173473)
鈴木 康浩 国立教育政策研究所, その他部局等, 研究員 (50734464)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 資質・能力 / 理科授業 / デザインベース / プログラム開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度に収集した全国の理科授業からプログラム開発につながる知見を研究組織の総力をあげて中間まとめとして発表した。日本理科教育学会第64回全国大会(愛媛大会2014)において、研究代表者が企画者となり課題タイトル「理科授業を通して学び続ける教師教育プログラムの開発に関する実証的研究」として課題研究発表を行った。会場は満席となり活発な議論が交わされた。研究分担者・協力者5名による連続した発表は、教員のライフステージを追ってそれぞれに必要とされる資質・能力・力量を抽出することを目的とした。そこで、理科授業を通して学び続ける教師教育プログラムを開発する上で重要となる行政の立場から、子どもに身につけさせたい確かな学力とは具体的にどのような理科授業と結びつくのかを検討するために、学力調査官を研究分担者に迎えて、研究の幅を広げることとした。プログラム開発がめざすべき方向性を研究者と行政官が互いに検討し合い研究の中間まとめとしての成果を残すことができた。さらに後半は、先行の諸研究の知見として、ショーンの「省察」および「専門的な学習共同体論」とデザインベース研究を融合させ理科授業と教師の力量形成の関係を検証する授業を実施した。研究組織全体での発表論文は、年間に5報、学会発表件数は7報という実績となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、教育改革の柱である「教員の資質能力の向上」に焦点をあて、「理科授業を通して学び続ける教師像」を確立することにある。先行の諸研究の知見として、教師教育学からショーンの「省察」および「専門的な学習共同体論」と、学習科学の知見からデザインベース研究を融合させて研究を展開している。研究は理科授業のデザインベースとなる「問題解決の過程」(2011.3文科省)を検討し合うことで力量形成を促すプログラムとして焦点化できつつある。日本理科教育学会第64回全国大会(愛媛大会)における課題研究発表で中間研究成果を披瀝できるなど研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、理科授業にとって重要となる子どもが身につけるべき能力を検討する。研究の成果であるプログラム化にとって、その前提となる能力の認識を研究者間で共有することが重要である。そこで、今後の研究の推進方策として、平成27年度に実施された全国学力・学習状況調査(中学校理科)に求められている子どもに身につけさせる能力とは何か、その能力を育成するためのプログラムはいかにあるべきかを検討する。検討の機会として、日本理科教育学会第65回全国大会(京都大会)における課題研究を設定し、研究者相互の知見を集約し、広くその知見を問うこととしたい。こうして研究を新たな方向へと発展させることとする。
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Causes of Carryover |
検証授業実施が遅れたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
3ヶ月で実施の遅れを取り戻す
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Research Products
(11 results)