2014 Fiscal Year Annual Research Report
モバイルARアニメーションに基づくストーリーテリングシステムとその実践的評価
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25282048
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
杉本 雅則 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (90280560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 成哲 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70176387)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 教育工学 / ユーザインタフェース / ストーリテリング / コンピュータアニメーション |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は以下の課題を中心に研究を進めた。
(a) 直感的なコンピュータアニメーション生成手法:コンピュータアニメーションの生成に当たり、ユーザが直接スケルトンキャラクタを操作する方法を既に提案した。一方、複数の部位の時系列での3次元的な操作を行うタスクはユーザにとって負荷が高い。そこで、既存のモーションを再利用することで所望のコンピュータアニメーションを作成するモーションリターゲッティング (motion retargeting)の手法を採用する。モーションリターゲッティングにおいては、高次元時系列データを高速かつ正確に検索するための特徴量表現と検索手法が必要である。申請者らは、(1)モーションの各フレームについてキャラクタ部位間の各距離を主成分分析により次元圧縮する、(2)ベクトル表現された各フレームの要素をビット値離散化により簡略に表現する(3)整数値として与えられる任意のフレーム間の類似度行列を生成する、(4)Dynamic Time Warping (DTW)によりフレーム間のマッチングを高速に行い、類似モーションを取得する、という方法を提案した。次元数、ビット長等のパラメータチューニングを実験的に行った結果、従来手法よりも高速でかつ検索効率の低下を抑えられることを確認した。本研究の成果を国内学会で発表するとともに、国際学会への投稿を準備中である。 (b)実験実施要領とカリキュラム設計:評価実験実施のための準備を進めている。実施場所の組織の制約を踏まえつつ、関係者と検討を行った。 (c)要素技術統合によるシステム構築:3次元形状取得、モバイルプロジェクション、等の要素技術を統合することによる拡張現実環境でのモバイルストリーテリングシステムの開発を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
評価実験の調整に時間がかかっているが、システム構築を通しての成果は出ており、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
ストーリテリングシステムを学習の現場で実践する際の制約解消を試みるが、最終年度での実施が難しい場合は、以下の方策を検討する。 (1) 学校現場以外での実験による評価:博物館や大学でのオープンキャンパス、学会でのデモ等でシステムを稼動させ、来訪者による利用を通して評価する。 (2)要素技術の新規性と学習支援システム設計ガイドライン:本申請は、システムそのものの技術的な新規性があると考えており、その性能評価を通して成果とすることも検討する。また、それを踏まえた上で、提案システムを学習の現場で利用するための設計ガイドラインの提案も可能である。
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Causes of Carryover |
昨年度分の研究費は昨年度中に全て執行済みであるが、会計システムには現時点では計上されていないため、次年度使用額が発生している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記の理由により、使用計画はない。
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Research Products
(3 results)