2013 Fiscal Year Annual Research Report
ライフログ技術を用いた学習体験共有活用支援システムに関する研究
Project/Area Number |
25282059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
緒方 広明 九州大学, 基幹教育院, 教授 (30274260)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | モバイル学習 / ユビキタス学習 / ライフログ / ラーニングアナリティックス |
Research Abstract |
近年、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル技術や、RFID、センサーネットワーク等のユビキタス技術を教育や学習の支援に用いたユビキタス・モバイル学習環境の研究が盛んに行われている。本研究では、ユビキタス技術・ライフログ技術を用いて、日常生活での学習体験を電子的に記録し、他の学習者と共有することで、学習体験記録データの分析を行い、学習や教育を支援する、ユビキタス学習環境を研究開発する。また、膨大なライフログデータから、効果的な学習パターンや、誤りのパターンを抽出する、学習体験マイニング手法を提案する。これらの情報により、学習者の日常生活の中で、適切な時に、適切な場所で、適切な学習情報を提供する。また、長期にわたる実証実験を行い、システムの有効性を検証する。 初年度である、平成25年度は、以下の研究を行った。 (1)国内外のユビキタス学習環境、ライフログを応用した先進的な取組を視察し、調査を行った。 (2)ラーニングログシステムの全体設計を行い、ラーニングログの携帯型記録装置を設計した。 (3)キーワード、RFIDタグ、バーコード、センサ等を用いて、ラーニングログのメタデータを記述する方法を設計した。 (4)学習者の状況に基づいて適切な情報を提供する、Context-Aware機構を設計した。 (5)一次システムを開発し、一次評価を行い、結果を分析した。また、システムの拡張・改善機能を考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、研究を開始した初年度であったが、先行研究の調査を行い、システム全体の設計を行った。また、ラーニングログの分析方法を提案し、学習者の状況に基づいて適切な情報を提供するContext-Aware機構の設計と実装を行った。従って、概ね順調に研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、平成25年度の研究成果を踏まえて、以下の研究を行う予定である。 (1)ラーニングログの機能要件の精査、及び情報収集・分析 (2)ラーニングログの実践的学習への導入検討・交渉 (3)携帯情報端末の性能を考慮したビデオ教材の推薦・配信システムの設計 (4)ラーニングログ内のデータの質の評価システムの設計 (5)タンジブルデバイスを用いた実世界Edutainment型学習システムの実装
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費で購入予定のPCを安く購入できたことこと、予定した国際会議に参加しなかったため、次年度に繰り越した。ただし、研究計画には大幅な変更はない。 次年度の繰り越し金は、平成26年度に、研究の成果の発表を行うため、国際会議などに参加する。
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