2014 Fiscal Year Annual Research Report
市場監視の時代に向けた傷害情報サーベイランスシステムの構築と活用
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25282099
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
三上 喜貴 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70293264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 満喜子 長岡技術科学大学, その他の研究科, 准教授 (20610778)
福田 隆文 長岡技術科学大学, その他の研究科, 教授 (80208959)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 製品事故 / 市場サーベイランス / 傷害情報記述モデル / 疫学モデル / リコール / リスク評価 / 危険源 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は以下の項目について研究を行った。(1)傷害データ分析のためのコーディングマニュアルの開発、(2)上記マニュアルに基づくNITE事故情報データの編集、(3)NITE事故情報データに基づくいくつかの事故事例分析、(4)高齢者世帯の事故の特徴分析、(5)製品の残存率データの推計、(6)残存リコール製品のリスク評価手法の研究、(7)製品自己分析用危険源リストの改定とその効果の検討、(8)海外における市場サーベイランスシステムの現状調査。 以下、各項目別に概要を述べる。 (1)については、WHOの疫学的モデルに基づく五要素法の記述枠組を前提に、作業者の使いやすいコーディングマニュアルを作成した。(2)NITEの約2万件の事故データを対象に、自由記述文のコーディング作業を進めた。(3)キッチンを対象とした事故事例分析、スポーツ中の事故など、特徴ある事例について、原因分析、事故報告とリコールの関係、年齢別・性別の事故パターンの特徴などについて分析を行った。(4)NITEデータの被害者年齢データをキーとして特に高齢化社会における事故の特徴を把握するために分析を行った。(5)内閣府の発表する消費動向調査の個票データに基づき、主要耐久消費財の残存率曲線の推計をおこなった。(6)上記に基づき、残リコール1800件のリスクを評価するための評価式の開発を行った。(7)特に分析の難しい危険源同定のための危険源リスト開発を行った。(8)中国、EU、オーストラリア、ニュージーランドの市場サーベイランスシステムについて分Kン調査、実地調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開発の課程で、研究課題も広がっているが、進捗も著しいので、全体としてはおおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的は,製品安全政策の基盤となる傷害情報サーベイランスシステムの構築と活用に関する理論的基盤の確立である.具体的には,傷害情報記述枠組みと傷害情報収集体制構築の方策について,体系的で実証的裏付けをもった提案を行うとともに,傷害情報サーベイランスシステムの提供する情報に基づいたコンプライアンス・アセスメント手法を確立し,具体的な適用事例を通じてその有用性を示すことである。来年度は最終年度にあたるため、研究成果の体系化を十分に意識して研究を進めたい。
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Causes of Carryover |
データ入力を予定していたデータのうち、電子媒体で利用可能となったデータが発生したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
あらたな情報源を開拓することを予定しており、これに使用する予定である。
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Research Products
(6 results)