2014 Fiscal Year Annual Research Report
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25282179
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
藤本 浩志 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (60209103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土井 幸輝 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, その他部局等, 研究員 (10409667)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 浮き出し文字 / 表示法 / 触読性 / 視覚障害者 / 触知覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは,最優先で標準化の対策が必要であるといわれる視覚障害者への配慮に関するJIS化にこれまで長年関わってきている.しかし,今後急増する中途視覚障害者も含めてより多くの視覚障害者が利用可能である浮き出し文字のIS化に向けて,触読し易い浮き出し文字の実証データが十分ではない.そこで本研究では,浮き出し文字の触読性に関する客観的な実証データを収集することを目的とする.具体的には,実験Ⅰとして中途視覚障害者を想定した晴眼若年者及び晴眼高齢者を対象とした浮き出し文字の触読性評価実験(日本人)を実施する.また,実験Ⅱとして先天盲視覚障害者を対象とした浮き出し文字の触読性評価実験(日本人)を行う.そして,実験Ⅲとして実験Ⅰ及び実験Ⅱの結果を踏まえた外国人の晴眼者を対象とした浮き出し文字の触読性評価実験を実施する.平成26年度は,実験Ⅰでは,2年目は1 年目の実験結果を整理し,中途視覚障害者にとって触読し易い浮き出し文字を明らかにした.実験Ⅱでは,先天盲視覚障害者を対象とした浮き出し文字の触読性評価実験(日本人)の本実験を実施した.そして実験Ⅰ・Ⅱの研究成果を学術雑誌で発表した. そして,実験Ⅲでは日本国内に留学で在籍する学生(若年者)を対象とした予備実験を行うことができた.本年度は,当該領域の学術雑誌に研究成果が掲載され,研究を順調に進めることができた.次年度も研究計画に合わせて着実に研究を推進する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は,実験Ⅰ・Ⅱの研究成果を学術雑誌で発表することができた.そして,実験Ⅲでは日本国内に留学で在籍する学生(若年者)を対象とした予備実験を行うことができた.それ故,研究を順調に進めることができているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は,実験Ⅰは論文を精査し,追実験が必要かどうかを検討する.実験Ⅱでは.先天盲視覚障害者を対象とした浮き出し文字の触読性評価実験を行う.実験Ⅲは.外国人の晴眼者を対象とした浮き出し文字の触読性評価の本実験を推進する.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は,実社会で浮き出し文字が使用されている状況を詳細に実験に反映させるために次年度の実験に使用する提示刺激の実験条件を再考することにしたためである.改めて次年度の研究計画も照らし合わせて提示刺激を作成する.とにかく,本研究で得られる知見をより広く実社会に還元するために,提示刺激の実験条件を再考することにした.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
視覚障害者を対象として浮き出し文字の識別実験を実施する.その際に,今回提示刺激の実験条件を再考したバージョンで実験を行う計画である.
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