2013 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋メカニカルストレス適応におけるマイクロRNAの役割
Project/Area Number |
25282198
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋本 崇之 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00323460)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 遅筋 / 速筋 / ミトコンドリア / マイクロRNA / メカニカルストレス / 骨格筋 / 適応 |
Research Abstract |
まず,骨格筋のメカニカルストレス適応おけるmiRNAの関与を概観するため,ほぼすべてのmiRNAを欠損するマウス(Dicer1 KO)を対象に,メカニカルストレス除負荷/過負荷による骨格筋メカニカルストレス適応を解析を試みた.Dicer1の欠損マウスは胎生致死であるため,本年度はDicer1 floxed マウスを用いたコンディショナルノックアウトマウスを実験に供した.しかし現在のところ,骨格筋特異的Dicer1欠損マウスは交配効率が悪く,また4週齢程度で突然死の傾向があるため,同時にタモキシフェン誘導性にCreリコンビナーゼ活性を発現するCAG-cre/Esr1*マウスとDicer1 floxedマウスを交配し,成熟後タモキシフェンでDicer1を欠損させ,実験に供している.まず,タモキシフェン誘導性に骨格筋中miRNAが顕著に減少するかどうかを調べた.様々なタモキシフェン濃度,投与期間を試行したが,現在のところ,骨格筋で発現の高いmiRNAでは約70%,骨格筋特異的でないmiRNAは30-50%程度の発現低下しか認められていない. 一方,miR-23を強発現させたマウスでは,遅筋型骨格筋においてミトコンドリア新生の抑制が観察された.その後の解析で,miR-23がミトコンドリア新生のマスターレギュレーターであるPGC-1aの翻訳を抑制することで表現型が誘導されていることが明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Dicerコンディショナルノックアウトマウスを用いた実験条件の設定が完了していない.
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Strategy for Future Research Activity |
コンディショナルノックアウトの作製に現在は,CAG-Cre-Esr1*マウスを用いているが,他の系統のマウスとの交配で,miRNA発現の更なる低下が期待できると考えている.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前述のようにコンディショナルノックアウトマウスを用いた実験に遅延が生じたため,それに関わる予算に違いが生じた. 次年度,他の系統のマウスを導入し,当該実験を加速する予定である.
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[Journal Article] Regulation of miRNAs in human skeletal muscle following acute endurance exercise and short term endurance training.2013
Author(s)
A. P. Russell, S. Lamon, H. Boon, S. Wada, I. Guller, E. L. Brown, A. V. Chibalin, J. Zierath, R. J. Snow, N. K. Stepto, G. D. Wadley, T. Akimoto.
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Journal Title
J Physiol
Volume: 591
Pages: 4637-4653
Peer Reviewed
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